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水野晃樹が引退会見「ペンキ塗り、解体工事のバイトをしてた」 5年前に契約満了時の秘話明かす

スポーツ報知 2024年9月29日 23時8分

 J3岩手の元日本代表MF水野晃樹(39)が29日、今季限りで現役引退することを発表し、盛岡市内で記者会見した。

 静岡県出身の水野は2004年に市原(現千葉)に入団。セルティック(スコットランド)、柏、甲府、千葉、仙台、鳥栖、熊本、相模原、社会人リーグ「はやぶさイレブン」と渡り歩き、23年から岩手でプレーした。「21年間、この世界で戦えたことは財産であり、貴重な経験をしてこられた」とかみしめた。

 引退の決め手については「サッカーに対する情熱の炎は誰にも今でも負けてない。ただ、それと自分が思い描いてるプレースタイルは少しずつズレが生じてきた」と明かした。さらに、ケガと病気も決断を左右する要因となった。

 「膝を5回手術してて、日常生活でも痛みが出たりしてる。僕の目が充血しているのは翼状片という病気で、進行しすぎちゃってる。手術すれば治るけど、手術するとは半年くらいは激しい運動はしない方がいいと言われた。ケガやこういう(病気の)部分に影響が出てきた、自分のもっとできるものと現実のギャップが生まれてきてた」と語った。

 自身のサッカー人生を「膝の手術5回 契約満了6回 紆余曲折 波乱万丈」と表現した。特に18年夏に鳥栖から期限付き移籍したJ2熊本で活躍できず、J3に降格。翌年1月に鳥栖と契約満了となった。「そこからなかなかチームが決まらず、実は1か月半くらい人生初めてのバイトをした。ペンキ塗りや解体工事の作業をしていた」と衝撃の過去を明かした。

 その後、同3月にJ3相模原に加入。20年シーズン後に契約満了となった。この時点で引退を決意していたが、妻から「プロじゃなくてもサッカーをやれる環境があるならやればいいじゃん。もっとサッカーしてる姿を見たい」と背中を押され、現役続行を決めた。はやぶさイレブンで自身初の社会人リーグで2年間プレーし、岩手でJリーグ復帰につながった。

 引退後についてはまだ未定という。「そんなに器用なタイプじゃない。引退してからじゃないとセカンドキャリアは思いつかない。今年最後まで選手としてプレーするので、ざっくりしか出ないけど、サッカー界には残りたい。指導者ライセンスも選手のうちに取れるところまで取れてるので、それを生かした仕事ができれば」と見据えた。

 今季は残り8試合。YS横浜と勝ち点7差の最下位に沈んでいる。水野は「残り2か月、多くピッチにたてるように選手たちと切磋琢磨(せっさたくま)したい。勝利の一役に自分ができれば。絶対に残留できます。あきらめてる選手はいない」と力を込めた。

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