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吉田正尚が右肩痛と向き合った苦悩のメジャー2年目を総括 「物足りなさを感じる」

スポーツ報知 2024年9月30日 4時9分

◆米大リーグ レッドソックス―レイズ(29日、米マサチューセッツ州ボストン=フェンウェイパーク)

 レッドソックスの吉田正尚外野手が、29日(日本時間30日)、公式戦最終戦(対レイズ)の前に、本拠地フェンウェイパークでメディアに対応し、右肩痛と戦いながら、DHとして、ここまで108試合に出場し、打率2割8分、10本塁打、56打点に終わったメジャー2年目を総括。近日中にも米国内で右肩を手術する可能性も明かした。

 主な質疑応答は以下の通り。

 ―今季を振り返って

 「去年は、ある意味、メジャー1年目を走り抜けた感じだったが、今年は正直、自分が期待していた終わり方ではない。全体的な数字は試合数を始め、去年より下回っていますし、物足りなさを感じながら今日を迎えました」

 ―去年と今年の打撃を比較すると

「去年1年間やってみて、ゴロアウト(が多かった)。どうしても打たされる。そこを、入斜角度をつけて、スイングスピードを上げて、打球速度があがれば、と思って取り組んできた。角度に関しては去年より上がったが、もう少し正確なアプローチが出来たら、というところ」

 ―DH専念のシーズン。

「フルでのDHはあまり経験はなかったが、準備に関しては、向き合ってこれたと思う。ただ、チームとして(外野を複数人で)回していけば、けが人も減ると思うし、バリエーションという意味で、邪魔してしまったと思う。来年は、守備でもアピールして、素晴らしい外野陣にしっかり割って入れるように準備していきたいと思います」

 ―夏場は打撃の調子が上向いた。

 「来たボールに対して、無理矢理じゃなく、自然にバットが出て、その方向にトップが出ていく。投手に対して自分が描くイメージがそのまま表現できる打席が多かったと思います」

 ―きっかけとなったことは。

「春先に指を怪我した時、色んな打者をみながら、なぜ、ゴロを打つのか考えていた。自分は手が器用なので、手で(打球を)上げようとしていた。(6月下旬のパドレス戦で)ルーキーの(ジャクソン・メリル)をみていて、打った後の体の形が、体で角度をつけるような打ち方だった。フリーマン(ドジャーズ)、ジャッジ(ヤンキース)もそうなんですけど。自分は手で操作して角度をつけていたが、彼の左中間への打球をみてから、打った後の体の角度に気付かされた。それから、打撃コーチと映像をみながら練習して、いい感じで打てていた。最後のほうは、あっち(左中間)へツーベースが打てるようになった。そうなると、この本拠地を有効に使えるし、去年はあまりなかったコレだというものを、今年は改めて感じることが出来たと思います」

 ―プレーオフ進出まで、あと一歩足りなかった。

 「やっぱり、前半戦貯金10(53勝43敗)で終わって、(後半戦)最初の西のLA、コロラドが痛かった。ドジャース戦3連敗で、コロラドが1勝2敗。たらればですけど、あそこが逆になっていれば、もしかしたら…。最後は、同地区対戦も増えるので、あそこで貯金を増やせていれば」

 ―今だから言えることは。

「肩がずっとよくなかった。キャンプからトレーナーさんと地道にやってきたんですけど、なかなか完治できず、最後の方はキャッチボールでもいいボールが投げられるようになっていたんですが、距離を伸ばすとまだ痛みがあった。オフは(球団と)コミュニケーションをとりながら、しっかりそこを改善する可能性は高いと思います」

 ―違和感は、いつから。

「去年の中盤か、肩に関しては、高校の夏はファーストを守ったり、さかのぼれば、色々あるんですけど、オリックスでも(違和感が)何度かあって注射やリリースで流してしのいで、うまく出来ていたんですけど、こっちは試合数も多く休みもなくて難しかった」

 ―打撃への影響は。

「多少なりとも。ただ、やれると自分が判断したので。ただ、カーブやオフスピードのスイングは。それを言うと、(言い訳になるので)嫌なんですけど。招いてしまったのは自分なので。ただ、そこに向き合えた。トレーニングやコンディショング、今年1年間やっていた。去年のシーズン中はしなかったことも。そこに関しては、これから(経験が)、生きればいいなと思ってずっとやっていました」

 ―どういう検査、治療を。

「(MRI検査も)全てやれることは、色んな手は打ちました。注射も含め、痛み止めや、最善は尽くしたが、メジャーのレベルでのスローイングは厳しいという判断だった。ケアを含め、地道に取り組めたとは思う。それが、来年以降のキャリアにプラスになればと思ってやっていた。(左)親指を怪我した時は、肩もどうなるか分からないという状態だった。肩も(手術する)選択肢もありましたが、チームも打撃で貢献してほしいと言ってもらえたので何とか踏ん張れた。コンディション、メンタル含め、苦しい時もありましたが、向き合ってやれたと思う。最後に判断すると思いますが、どうなるか」

 ―オフに手術の可能性は。

「ありえると思います。それまでのことはやり尽くしたので。(早い時期に?)そうなると思います。(打撃への)制限もあるので。僕だけの判断ではなく、チームと(決める)。(やえるとすれば)こっち(米国)でやると思います」

 ―来年への抱負を。

「3年目になりますが、自分やチームフロント含め思うような成績を出せていないと思いますし、来年、数字でもしっかり越えていけるように。(自分が)打てば、勝てたと思う試合も何度かあった。そういう所で貢献できるようにしたい。この地区はヤンキースが強くなっている。ボストンも遅れを取らないように。勝ち切れるようにしたい。2年間やってここでの厳しさを、すごく感じるし、後は結果を出すしかない。そのためにやれることをやって後悔しないようにやりたいと思います」

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