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7代目円楽継ぐ三遊亭王楽、襲名は6代目の遺言だった「ビッグネーム、忘れさせてはいけない」と思い語る

スポーツ報知 2024年9月30日 14時29分

 来年2月20日付で7代目三遊亭円楽を襲名する落語家の三遊亭王楽が30日、都内で襲名会見を行った。

 5代目円楽一門会のホープとして知られる王楽は、5代目三遊亭円楽さんの27番目、最後の弟子で、22年に死去した6代目からも期待をかけられていた。この日はくしくも、6代目の三回忌にあたる命日。王楽は、7代目の襲名は6代目の遺言で、昨年の暮れに襲名の話を受けたと明かした。6代目の夫人から、亡き夫の遺言として「7代目は王楽に継がせたい」という旨を受け取ったといい「最初はピンとこなかった」。それでも「5代目6代目は、顔を知らない人がいないぐらいのビッグネーム。忘れさせてはいけないのであれば、今しか継ぐときはない」と決意したと語った。

 5代目、6代目への思いについて尋ねられると「5代目には23歳のときに入門して、そのとき68歳。最後の弟子でもあり、かわいがってもらった。すでに好々爺になっていたので怒鳴られることもなく、稽古もいっぱいつけていただいた」と回想。一方の6代目との思い出は「楽太郎師匠は、前座のころからこの世界で最も怖い存在。いつも怒っていただき、一挙手一投足を直してくださった」という。二ツ目、真打ちと進んでいく道のりも見守ってくれたといい「小言をいう一方で顔付け、プロデュースも任せてもらったり、遺言で『円楽は王楽に継がせないと』と明言してくださっていた。本当に感謝です」と声を詰まらせた。

 会見には父で兄弟子でもある三遊亭好楽、林家木久扇も出席。「3代目の円楽、林家正蔵は私の仲人で、王楽の本名『一夫』の名付け親。5代目には『王楽』という名を付けてもらい、2人の円楽から2つの名をつけてもらった」と縁を明かしつつ「名前を大きくするのも小さくするのも当人の心構え」と期待を込めた。木久扇は「家族のなかでそういう人が出たという感じ、とてもほのぼのとした気持ち。私は今年87歳になりますが、そこまで好楽師匠も新円楽師匠も命を長らえてほしい」と語った。

 5代目、6代目の円楽も日本テレビ系「笑点」で活躍したが、同番組への思いを尋ねられた王楽は「正直、狙ってますね…」とユーモアたっぷりにコメント。「これはご縁なんで、そんな話が来るとは思いません。ただ私の中には野望がございまして、親子で大喜利に並んでみたい。そうすると誰かが欠けないといけないので、ここは同期の(春風亭)一之輔師匠に…」と語ると、好楽は「(三遊亭)小遊三に頼んでるよ」とジョークで返し会場を沸かせていた。

  襲名披露興行は来年2月26日から3月2日まで全6公演。その後に国内15都市をめぐる全国ツアーを行う。

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