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巨人・阿部監督CS秘密兵器発掘へ 7日開幕フェニックスリーグ視察

スポーツ報知 2024年10月1日 5時0分

 出てこい、秘密兵器! 巨人・阿部慎之助監督(45)が30日、7日から宮崎で行われる「みやざきフェニックス・リーグ」(フェニックスL)を視察することを明かした。16日からのCS最終ステージ(S)に向け、宮崎で戦うヤングGを直接チェックし、ポストシーズンの切り札を発掘する。また浅野翔吾外野手(19)ら1軍の若手に加え、ココ・モンテス外野手(27)の派遣も検討。CSまでの約2週間で万全の調整を誓った。

 すでに視線は2週間後を見据えていた。4年ぶりのリーグ優勝を遂げたチームは30日は休養日。阿部監督は、7日開幕のフェニックスLを視察することを明言した。「見に行こうか。CSへのアピールという位置づけで視察に行くのもある。(選手たちは)そこで何とかアピールして、と思うだろうしさ。この期間で誰かけがするかもしれないし、今ファームだからチャンスがないというわけじゃない」とヤングGに期待を寄せた。

 2月の宮崎キャンプでは都城まで足を運び、2、3軍の紅白戦をチェック。「守備に就く時にライトまでかっこよく走っていたから」と姿勢を見て、オコエを1軍へ昇格させた。6月中旬にはファーム調整中だった大勢と中川の復帰登板となったプロ・アマ交流戦をG球場で視察した。フェニックスLでも指揮官のお眼鏡にかなえば、CSに抜てきされる可能性もある。

 野手では秋広らが秘密兵器候補。チャンスは与えてきたが、当てにいくような打撃に「全く何の魅力も感じなかった」と苦言を呈され、20日に2軍に合流。その翌日のイースタンでは4か月ぶりの本塁打を放つなど強く振ることを意識しており、大化けもありえる。投手でもファームでリリーフとして結果を残している菊地や山田らに加え、実績十分の中川も復調。フォークを習得して幅を広げており、CSの切り札になる可能性はある。

 これまでもCS最終Sでは“伏兵”が活躍してきた。2009年には第3戦で脇谷が代打で逆転の2点二塁打。12年には第5戦で代打の代打で登場した石井がサヨナラ打を放った。2人はともにシリーズMVPを獲得。チームに勢いをもたらし、いずれも日本一に輝いた。ラッキーボーイの活躍は、ポストシーズンには大事な要素になる。

 1軍からは調整登板する投手に加え、野手では浅野や門脇ら若手を派遣予定。9月は打率1割8分5厘と低迷したモンテスの派遣も検討している。「野手は相談で。ずっとゲームに出てほしい選手もいるし、モンテスも何とか調子を上げてほしいから、ちょっと長い期間行ってもらおうかなとも考えている」と明かす。

 岡本和ら主力は残留し、シート打撃などで調整する予定。「CSまでしっかりリフレッシュして臨みたい」。12年以来の日本一へ、最適な手段を考えていく。

(井上 信太郎)

 ◆巨人の過去のCS最終Sでの伏兵活躍メモ

 ▽09年・脇谷亮太(アドバンテージ1勝含む)2勝1敗で迎えた中日との第3戦。1点を追う8回2死一、三塁、代打で登場すると、浅尾の直球を右越えにはじき返す逆転の2点二塁打。シリーズ通じてヒットはこの1本だったがMVPに選出。お立ち台では「本当にいいのかな」と照れ笑い。

 ▽12年・石井義人(アドバンテージ1勝含む)2勝3敗で迎えた中日との第5戦。2―2の9回1死満塁、代打・谷の代打で登場。山井の内角直球に反応すると、打球は左翼線へ落ちるサヨナラ打。一振りでシリーズMVPとなり、お立ち台では「やったぜ~」と絶叫した。

 ▽13年・寺内崇幸(アドバンテージ1勝含む)2勝で迎えた広島との第2戦。3回1死一、二塁、広島のエース・前田健から左翼席へ先制の1号3ラン。シリーズMVPは菅野だったが、第3戦でもマルチ安打を放ち、MVP級の活躍を見せた。

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