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巨人最終戦で歓喜の対面 阿部監督に長嶋茂雄終身名誉監督「次は日本一だな、大丈夫だ!」

スポーツ報知 2024年10月3日 5時0分

◆JERA セ・リーグ 巨人4―2DeNA(2日・東京ドーム)

 巨人・阿部慎之助監督(45)が2日、長嶋茂雄終身名誉監督(88)=報知新聞社客員=に12年ぶりの日本一奪回を誓った。レギュラーシーズン最終戦のDeNA戦(東京D)開始前に長嶋さんと対面。優勝をねぎらわれた上で「次は日本一だな」と期待をかけられると「頑張ります」と力強く応じた。試合は山崎伊織投手(25)が7回途中2失点で、2年連続2ケタ勝利となる10勝目。打線もオコエ瑠偉外野手(27)の2ランなど若手が躍動。阿部監督は1年目を77勝59敗7分けで終え、16日からCS最終ステージに臨む。

 恩師に最高の報告ができた。試合前、阿部監督は東京Dを訪れた長嶋さんとベンチ裏で対面。「優勝できました」とあいさつすると「おめでとう!」と力強い口調で祝福された。「長嶋さんに(シーズン通して)ミーティングで活を入れていただいたおかげで勝つことができました。ありがとうございました」。何度も球場に足を運んで激励してくれたことに感謝した。

 球団カラーのオレンジ色のセーターを着用して訪れた長嶋さんは、プロ1年目の01年の監督。「次は日本一だな、大丈夫だ!」と背中を押されると「頑張ります!」と誓った。長嶋さんはその後、チームの全体ミーティングにも参加。阿部監督は「大興奮していた。『まだまだだ』と言っていた」と振り返った。大喜びのミスターから選手たちへ熱いエールが送られた。

 長嶋さんが76年に監督として初優勝した広島の地で9月28日、141試合目で頂点に立った。それ以来、初の本拠地凱旋。今季の東京D最多4万2238人の大観衆の中で行わ れたレギュラーシーズン最終戦は門脇が3安打、中山も2安打、浅野が三塁打、佐々木が2安打1打点とヤングGが躍動して勝利で飾った。

 試合後はシーズン最終戦および優勝セレモニー、表彰式が行われ、お立ち台で監督インタビューが行われた。アピール合戦となった一戦を「勝って終われて最高です。これからCS始まりますけど、ちょっと迷うくらいみんな頑張ってくれた」と総括。「本当にチーム力というかみんな同じ方向向いて最後の最後まで諦めずにやってくれた」と優勝の喜びをかみしめた。

 最終成績は77勝59敗7分けで貯金18。先を見て「勝負は9月」と掲げてきた中で9、10月は15勝9敗1分けと加速して大混戦を制した。この日はケラーがチーム5人目の20ホールド(H)に到達。バルドナード、高梨、船迫、西舘を含めプロ野球史上初のシーズン20Hクインテットが誕生した。昨年の救援防御率はリーグワーストの3・81で「最重要課題」としたブルペン陣を阿部監督が整備した。

 優勝ペナント、トロフィー授与の後、オレンジの紙テープが舞う中で場内一周した。自身の現役時代の登場曲「セプテンバー」も流れてファンが大合唱。絶景だった。次はCS、日本シリーズだ。「これからが本当の勝負。必ず日本一の報告をここでできるように頑張ります」。大歓声と長嶋さんの熱い思いも胸に刻み、歓喜のセプテンバーから栄光のオクトーバーへ。2024年の阿部巨人の挑戦は続いていく。(片岡 優帆)

 長嶋茂雄終身名誉監督「短期決戦は投手が大事になる。その点、巨人には戸郷、菅野、この日投げた山崎伊に井上も素晴らしい球を投げている。日本一になるためのメンバーは十分にそろった。あとは思う存分に戦ってほしい。このチームはまだまだ成長できる。阿部監督、頼んだぞ」

◆長嶋さんの24年東京Dでの激励

 ▽3月29日 阪神との開幕戦に来場し「今年は優勝できる。大丈夫。阿部監督なら絶対大丈夫だ」と阿部監督とグータッチ。坂本や丸、岡本和、大城卓もあいさつに訪れ「みんないい目をしている。今年はやってくれるだろう」と期待。

 ▽5月3日 「長嶋茂雄DAY」の阪神戦で5回終了後にグラウンドにサプライズ登場。「阿部監督は先を見据えて戦っている。エンジン全開は夏過ぎ頃だろう。最後に優勝していればいいんだよ」

 ▽8月20日 広島戦に来場。阿部監督が「浅野を呼んできますので、活を入れてもらえませんか」と依頼し「頑張ってね」とエール。

 ▽9月19日 DeNA戦に来場。試合前はマジック9が点灯していたが、試合前ミーティングに参加し、「ここからが勝負だ。頑張れ! 君たちなら大丈夫だ!」と力強く鼓舞した。

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