◆パ・リーグ ロッテ０―３日本ハム（３日・ＺＯＺＯマリン）
新庄チルドレンの相次ぐ台頭で２位に躍進した日本ハムに、今年最後の新星が出現した。今季初登板初先発のプロ３年目右腕・達孝太投手（２０）が、５回３安打無失点の快投で、うれしいプロ初白星だ。
天理高時代から同じ長身右腕のダルビッシュや大谷らに憧れ「目標はサイ・ヤング賞」と、将来のメジャー挑戦を宣言していた大器。しかし、２１年ドラフト１位で入団も、１軍登板は１年目に１試合だけ。それでも、今季は２軍でチーム最多タイの６勝を挙げ、約２年ぶりの１軍昇格を果たした。
満員の敵地にも「緊張するかなと思ったけど、全然しなかった」と度胸満点。初回から３イニング続けて先頭打者の出塁を許したが、１９４センチから投げ下ろす最速１５２キロの直球にフォーク、スライダー、カーブと多彩な球種を駆使してピンチを脱出。４、５回は「テンポよく投げられた」と３人ずつ。「全体にもう１つ２つボールの質が上がれば（相手を）圧倒できるようになると思いました。来年に向けて方向性が見えました」と、落ち着いた口調で７６球を振り返った。
堂々のマウンドさばきに新庄監督も「よかったねぇ達くん。球界のすごいピッチャーたちの仲間入りするかなって楽しみはある」とニコニコ顔。ＣＳでの起用は「いきなりはちょっとねぇ」と、さすがに慎重だったが、来週末の決戦に弾みがつく完封リレーで、ロッテ戦には１８勝６敗１分けと大きく勝ち越し。「（対戦成績は）もういいって。もうＣＳ行くんだから」と、気持ちを切り替えて来週末の決戦に臨む。
◆達 孝太（たつ・こうた）２００４年３月２７日、大阪府生まれ。小４で野球を始め、中学時代は泉州阪堺ボーイズに所属。天理高では３年春のセンバツで４強。２１年ドラフト１位で日本ハム入り。１９４センチ、９７キロ。右投右打。年俸１０００万円。