世界的音楽家・坂本龍一さんの息子、空音央監督(そら・ねお=33)の長編劇映画デビュー作「HAPPYEND」の公開記念舞台あいさつが5日、東京・新宿ピカデリーで行われた。
近未来を舞台に描かれる青春映画。米国生まれで東京・ニューヨークを拠点に活動する空監督は、2016年から約7年間、脚本を練って撮影に。「学生時代、幼少期の体験みたいなものをふんだんに(脚本に)取り込んだ。とりわけ自分は3・11(東日本大震災)で政治性が芽生えて。そこから日本の歴史を知り、近未来に起きてほしくない危機感を感じながら映画をつくった」と振り返る。
今作が映画デビューの栗原颯人(24)、日高由起刀(21)らの出演者はオーディションで決めた。空監督は「本当に一目ぼれというか。部屋に入ってきた瞬間、もうこの人しかいない、みたいな感じだった」。また栗原が出演者たちから空監督への手紙を読んだ。「僕らは間違いなくビッグになると思います。なので、音央さんも自慢できると思います」などと感謝。監督は「言葉が出ないです」と感激していた。