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【巨人】19歳8か月の満塁弾 坂本勇人に次ぐ年少記録…担当記者が選んだ浅野翔吾のベストゲーム

スポーツ報知 2024年10月14日 16時0分

 巨人が4年ぶり48度目(1リーグ9度含む)のリーグ優勝を達成し、球団創設90周年の節目を飾った。担当記者が選んだ各選手のベストゲームを深掘りする。

 ◆8月14日 巨人4―0阪神(東京ドーム)

 [勝]戸郷9勝6敗 [敗]及川1勝3敗

 [本]浅野1号満塁(及川・4回)

 気迫の一撃は、チームを勝利へ導く鮮やかな放物線となった。伝統の一戦で、浅野翔吾外野手が逆襲の号砲を鳴らした。0―0の4回2死満塁。及川の129キロスライダーを打ち抜いた。今季13打席目での初安打&1号は、プロ2年目で初の満塁弾。「まさかヒーローになれると思っていなかったので、めちゃくちゃうれしい」。19歳8か月でのグランドスラムは、球団では19歳3か月の坂本に次ぐ2番目の年少記録になった。

 苦しい時間を過ごしてきただけに、喜びは格別だった。2年目の今季は開幕1軍スタートを切ったが、3試合10打席で9打数無安打。4月8日に2軍へ合流した。「なかなかうまくいかなかったです」。イースタンでも打率1割台の日々が約2か月続くなど、もがき続けた。

 それでも、1軍での活躍を目指し、バットを振ることはやめなかった。夕飯後は、寮に隣接する室内練習場に向かい、一人で打ち込むのが日課。2軍降格の際、阿部監督から課題として与えられた「状況に応じたプレーをする判断力=野球脳の向上」にも取り組んだ。ヘルナンデスの骨折離脱で巡ってきた約4か月ぶりのチャンスで、昨年8月18日広島戦(マツダ)以来の一発。千載一遇の好機を逃さなかった。

 球団史に名を刻む決勝アーチからスタメンを勝ち取り、ラストスパートに貢献。浅野にとっても、チームにとっても分岐点となる試合になった。「浅野コール」が響き渡った東京ドーム。逆境を乗り越え、たくましくなった大器の笑顔が輝いていた。

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