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【高校野球】駒大苫小牧が5年連続の秋全道切符…代打・太田勘介が2点追う9回2死で起死回生の同点打

スポーツ報知 2024年10月7日 8時11分

◆高校野球◇秋季大会全道地区予選 ▽室蘭Aブロック代表決定戦 駒大苫小牧5-4北海道栄=延長10回タイブレーク=(6日・苫小牧とましん)

 室蘭、札幌、北見、釧根地区で代表決定戦が行われた。室蘭地区では駒大苫小牧が延長10回タイブレークの末に5―4で北海道栄に逆転勝ちし、5年連続の秋全道切符獲得。2点ビハインドの9回2死から代打・太田勘介内野手(1年)が起死回生の同点打を放ち、勝利に貢献した。

 駒大苫小牧・太田が公式戦初安打で窮地を救った。1―3の9回。2死二、三塁で「初球からストライクを振っていこう」と素手でバットを握った。狙い通り外角の直球をファーストスイングで右中間にはじき返し、走者2人が生還。送球間にヘッドスライディングで二塁に到達し、右拳を突き上げた。

 9回一打同点の好機で「初球を見て(7番・勝のタイミングが)合っていないと思った」と、1ボールから代打を送った佐々木孝介監督(37)。絶体絶命の場面で起用に応えた1年生の同点打から、タイブレークの延長10回は2番・渡辺瑛太遊撃手(2年)のサヨナラ打で勝利し「奇跡ですね。1年生がああいう場面で積極性があって、最後はお兄ちゃんというか2年生がかえしてくれた。最後まであきらめないところが、相手よりちょっと上回ったのかな」と目を細めた。

 指揮官が「たいしたもん」と称賛する東京都出身の背番号3。生まれる前の駒大苫小牧の2004、05年夏の甲子園優勝の動画を見て憧れを抱き、親元を離れた。新チーム始動直後はクリーンアップを任されていたが、大会前の不調で今秋は3試合連続ベンチスタート。それでも、「肩に力が入ってしまっていたのでリラックスして打つように」フォームを修正し、一振りで鬱憤(うっぷん)を晴らした。

 苦しみながらも夏に続く地区敗退を回避し、5年連続で全道舞台に駒を進めた。大和ハウスプレミストドーム(旧札幌ドーム)でプレーするのは初めてだという太田は「スタメンでも代打でも自分ができることをやり切りたい」。地区では1年生6人が1ケタ番号を背負った発展途上のチームが、7年ぶりの秋の頂点を目指して札幌に乗り込む。(島山 知房)

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