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三宅裕司、1960年代の安保闘争時代描くコメディーで「令和の人たちの胸に残るものがあれば」

スポーツ報知 2024年10月8日 14時57分

 タレントで俳優の三宅裕司が8日、大阪市内で、劇団「スーパー・エキセントリック・シアター」(SET)の創立45周年公演「ニッポン狂騒時代 ~令和JAPANはビックリギョーテン有頂天~」(東京・サンシャイン劇場=10月17~27日、神戸・AiiA 2.5 Theater Kobe=11月8~10日)をPRした。

 1979年に結成したSETだが、三宅は「よくここまで続いた。僕がマスコミで売れていって、劇団のことができなくなった時も創立メンバーが支えてくれた。小倉(久寛)との出会いも大きく、面白くなった」と長い道のりを振り返った。

 公演は安保闘争に揺れる1960年代の日本が舞台。コニー・フランシスが歌った「可愛(かわい)いベイビー」「ヴァケイション」などアメリカンポップスのカバーの魅力に取りつかれたり、学生運動に情熱を注いだ若者たちの対立、恋と挫折を描くミュージカル・アクション・コメディー。「前からやりたかった題材」と三宅。訳詞家が所属する会社の社長を小倉、秘書を三宅が演じる。9月に終了したNHK朝ドラ「虎に翼」に家事審判所長役で出演していた野添義弘が66歳にして学生役を担当し「すごいでしょ? そこがギャグになっている」と笑わせた。

 60年代の自身は「めちゃくちゃ楽しかった。失敗しても立ち直れる気持ちが強い時代だった」と懐かしんだが、劇中で学生運動に明け暮れた若者たちを「日本のことを真剣に考えていた学生が立ち上がっていた。あの当時はネットも携帯もない。集まって主張するしかなかったんじゃないか。だけど今は自分の意見をすぐ言える場所がある。テーマ的に状況が違い過ぎるので、3、4日前にラストを書き換えました」と台本にも苦労している。

 それでも内容は「機動隊と学生の衝突シーンもありますが、ギャグはいっぱい。爆笑の連続。令和の人たちが見て、これからの日本を考える、胸に残るものがあれば」とアピール。三宅が思う現代日本は「不安だらけ。昔は情報が少なく、楽しく安心して生きていられたけど、X(旧ツイッター)を見ていたら世界ってこんなのかよって。逆に、不安が多いからこそ、こういう楽しい芝居を見に来てほしいという思いが強くなった」と語った。

 本公演は神戸のみ、地元出身の女優・浅野ゆう子がゲスト出演することが決まった。浅野はこれまで「熱海五郎一座」に13、22年に出演してもらったが「急に浅野さんが来て『私、出ます』と。頼んでないんですが、それじゃあと新たに台本に付け加えました。楽しみにしてほしい」と話した。

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