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「連獅子」に緊張の市川新之助に市川團十郎「よく頑張っている」 大阪松竹座「十月大歌舞伎」10日開幕

スポーツ報知 2024年10月9日 17時28分

 歌舞伎俳優の市川團十郎と、市川新之助が9日、大阪松竹座で大阪成田山御本尊出開帳開白法要に出席した。

 十三代目市川團十郎襲名披露、八代目市川新之助初舞台興行のラストを飾る「十月大歌舞伎」が10日から同所で開幕。昼の部で團十郎が「雷神不動北山櫻(なるかみふどうきたやまざくら)」を5役早替わりでつとめる。法要後に團十郎は「地方で公演させていただく時は出開帳をしていただき、大変ありがたい環境の中でいつも雷神不動北山櫻を上演させていただいている。初めて私が上演した時はどんな気持ちで挑んだかを思い出しながら、また改めて市川團十郎家の信念を考え直して挑みたい」と力強く語った。

 夜の部で團十郎と「連獅子(れんじし)」で親子共演する市川新之助は「やはり初役ということもあり、いつも以上に緊張しています。僕は踊りが苦手なのと、あと毛振りをするのが初めてなので、大変だなぁと思いつつ、もう明日かって緊張しています」と初々しく述べた。團十郎は自身の連獅子を思い出しながら「私も幼い時に緊張していましたし、積み重ねてきた稽古というものがそのまま出るような年齢。わずかな時間の中でものすごく伸びていく世代ですが、現時点ではよく頑張っていると思います」と期待した。

 新之助は稽古中の團十郎について「厳しい時もありましたけど、すごい丁寧に教えてくれた。何度も振りを振り返ったり、厳しい部分もありましたけど、優しかったです」とにっこり。新之助の言葉に團十郎は「私の時は父よりも周りの弟子たちに稽古をつけられて、バチンバチンやられながら稽古する時代ですから。さじ加減を教える側も考えながら、ひたすら続ける。それが愛だと彼に伝わっていればいいなと思います」と目尻を下げた。

 コロナ禍を乗り越えての襲名披露公演もいよいよ最後の地を迎え、團十郎は「コロナの中でいろんなことを考えながら過ごした2年間というものは、私にとっては実は大きなこと。学ぶ力がしっかりついたなと思っています」と振り返った。公演は26日まで同所で上演される。

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