Ｂ２ベルテックス静岡は１０日、敵地でのＡ千葉戦（１２、１３日・千葉ポートアリーナ）に向けて静岡市内で調整した。森高大新ヘッドコーチ（ＨＣ、３５）の下、好発進したベルテが、プレーオフ（ＰＯ）を含めて昨季６戦全敗の相手に挑戦する。
開幕２連勝同士の対決だ。森ＨＣが「Ｂ２で上位４つに入る力がある」と、総合力の高さを認める難敵だ。昨季はＰＯ準決勝で越谷に敗れてＢ１昇格を逃したが、リーグ戦は５６勝４敗と圧倒的な強さを発揮した。今季も熊本との開幕ゲームに２試合とも大勝し、優勝候補に挙げられる。
指揮官が勝負のポイントを２つ挙げた。「リバウンドに勝つこと、相手のトラップにはまってターンオーバー（ＴＯ）をしないこと」。昨季同様、ゴール下の強さを発揮するＡ千葉。ベルテのインサイド陣が互角に戦えるかが、ひとつの焦点だ。昨季リーグ２位のリバウンドを誇ったジョン・ハーラー（２５）は「絶対に取る気持ちが大事。次も集中したい」と、力こぶ。相手の戦術に関しても対策に抜かりはなく、ＴＯを減らせば勝負に持ち込める算段はついている。
選手の大きな入れ替えはなく昨季のバスケを踏襲する強敵に対し、ベルテは６選手が新加入して発展途上な分、伸びしろはある。「現在地を測るには願ってもない相手」と、指揮官。昨季の雪辱を果たして開幕連勝を伸ばす。
（塩沢 武士）
〇…大卒１年目の陳岡燈生（とおい、２３）は開幕節で途中出場し、連勝スタートに貢献した。「特に緊張することなくできた」。１８５センチでポイントガードとしてはサイズが魅力だ。日大４年の昨季途中、越谷に特別指定選手で加入。Ｂ１昇格を懸けたＰＯ準決勝では、Ａ千葉に連勝したのをベンチの外で見届けた。「（Ａ千葉は）Ｂ２で一番のチーム。コートでは逃げずに戦いたい」。今度は試合に出て強豪撃破に導く。