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森保監督、攻撃陣“10人起用”でまた欧州制覇の名将食い…敵地サウジ戦で初勝利

スポーツ報知 2024年10月12日 6時5分

◆26年北中米W杯アジア最終予選▽第3戦 サウジアラビア0―2日本(10日、サウジアラビア・ジッダ)

 【ジッダ(サウジアラビア)10日=岡島智哉】8大会連続のW杯出場を目指す日本はサウジアラビアに2―0で快勝し、3戦全勝の勝ち点9で首位を守った。過去3戦3敗の敵地・サウジアラビア戦で、前半にMF鎌田大地(28)=クリスタルパレス=が日本初ゴールを挙げ、後半にはFW小川航基(27)=NEC=が追加点を決めた。11月にも日本史上最速のW杯出場を決める可能性も出てきた森保ジャパンは、15日に埼玉スタジアムでオーストラリアと対戦する。

 大きな1勝となった。勝ち点3を積み上げたと同時に、チームとしての成長につながる大アウェーの環境下での勝利。森保一監督(56)は「厳しい試合を戦うタフさを発揮してくれた」と選手を誇った。06年にオシム氏、17年にハリルホジッチ氏、21年には自身が勝てなかった過去3戦3敗の敵地サウジ戦で、日本サッカー史上初勝利をつかんだ。

 采配がさえた。前半に南野が警告を受け、堂安のサイドが狙われたことで、後半から南野を下げて右サイドに伊東、シャドー(1トップ後方のポジション)を堂安にシフト。1つの交代で2つの懸念を解決した。前線5枚を全て途中交代させ、選手の配置を巧妙に移しながら計10人の攻撃陣の個性を引き出した。途中出場コンビで2点目を奪い、連続得点試合は歴代最多タイの24試合に達した。

 またも欧州制覇の実績を持つ監督から勝利を挙げた。22年W杯で当時ドイツ代表監督・フリック氏(バイエルンで欧州CL制覇)、同スペイン代表監督・ルイスエンリケ氏(バルセロナで欧州CL制覇)に土をつけ、フリック氏には23年9月の再戦でも白星。両氏を退任に追い込んだ勝利に続き、元イタリア代表監督(欧州選手権優勝)の策士・マンチーニ氏率いるサウジを下した。

 勝利後、笑顔を見せたのは一瞬だった。「(この勝利が)次の戦いの勝利を保証するものではない」。2位オーストラリアとの勝ち点差は5。次も勝利すれば、突破に大きく前進する。ついていきたいと思わせる頼れる背中が、日本を新境地へと導く。

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