タレントの西川きよしが１２日、大阪市内で「あしなが学生募金」を呼びかけた。
１９８６年から募金に参加。この日も約２０分間マイクを通して「私も３人の子供の親です。災害、交通事故、病死、そして今は自死ですね。ある日突然、親がいなくなる。高校へ行きたい、大学へ行って勉強したい、そして世の中の役に立ちたい。そういう子どもさん、学生さんのためにどうぞよろしくお願いいたします」と声を枯らした。きよしの呼びかけに道行く人々も足を止め、小さな子どもからお年寄りまで幅広い世代が募金を行った。
終了後に囲み取材に応じたきよしは「初心を忘れたらもうダメですよね。この初心というのは、自分が上の学校に入れなかったこと。行きたいなと思う時に父親が病気になったものですから行けなくて」と、自身の体験を重ね合わせた。現在は物価高、電気代の高騰と日々の暮らしにも大きな影響が出ている。「いろいろな家があり、家族構成も違う。その人たちにこんな厚かましいことはない。『募金してください』というのは本当に胸が痛いですけども、痛みと感謝の気持ちでいっぱいです」と、感謝した。
自身も参議院議員時代に教育にも熱心に取り組んだ。衆院選も始まる前ということもあり「あまり政治的なことは申し上げるべきではない」と前置きした上で「（教育の）無償化というのがどこまでの幅になるのか、奥行きになるのかというのをしっかり見極めてほしい。皆さん票をいただくために、守れるか守れないか分からないような公約もありますから」と語った。