Infoseek 楽天

中谷潤人2度目の防衛成功「お客さんも喜んでくれたらうれしい」サウスポー対策実って6回TKO勝ち 次戦は統一戦も

スポーツ報知 2024年10月14日 20時57分

◆プロボクシング ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 ○王者・中谷潤人(6回TKO)同級1位ペッチ・ソー・チットパッタナ●(14日、東京・有明アリーナ)

 メインのWBC世界バンタム級タイトルマッチは王者の中谷潤人(M・T)が同級1位のペッチ・ソー・チットパッタナ(フィリピン)を下し、2度目の防衛に成功した。6回に2度ダウンを奪って試合を決めた。リング上では「お客さんも喜んでくれたらうれしい」と快勝に余裕の笑顔も振りまいた。

 左構え対策が実を結んだ。ペッチはこれまで76勝(53KO)を挙げ、敗れたのは2018年12月、WBC世界同級暫定王座決定戦で井上拓真に判定負けした1敗のみの強敵。19年6月のフィリッピ・ルイス・クエルド(フィリピン)以来、約5年ぶりとなるサウスポーとの対戦に向け、8月から約1か月の米国ロサンゼルス合宿ではジャフェスリー・ラミド(米国)ともスパーリング。世界4団体スーパーバンタム級(55・3キロ以下)統一王者の井上尚弥(大橋)や、世界3階級制覇王者でIBF世界ライト級(61・2キロ以下)王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)ともスパーリングしてきた相手に40ラウンド近い実戦練習を行った。

 帰国後も日本人選手相手に入念な対策を進め、自信を持って試合に臨んでいた。「サウスポー相手にも強い中谷潤人をお見せできるように頑張りたい」と宣言していた通りに挑戦者を退けた。

 見据えるのは統一戦だ。11日の会見では「前から言っているように統一戦っていうのは目指している。チャンピオンとやれれば」と意欲を示す。リング上でも希望を聞かれると、リングサイドで観戦していたWBO世界王者の武居由樹(大橋)の姿が場内ビジョンに映し出される中、「チャンピオン誰でも。WHO’S NEXT?(次は誰?)って感じです」と不敵な笑みを浮かべた。

 前日13日に行われたWBA世界同級タイトルマッチで、中谷との試合を熱望していた井上拓真(大橋)から、同学年の堤聖也(角海老宝石)へ王座が移った。堤は「ベルトはやっぱり、他のも欲しいと思うのが自然な流れ」と話していた。世界主要4団体の王者を日本人勢が占めるバンタム級戦線で、中谷は主役であり続ける。

この記事の関連ニュース