Infoseek 楽天

「キヌさんがそうだった」明大・宗山塁の1位指名公表 広島スカウトが称賛する野球への“高い意識”とは

スポーツ報知 2024年10月15日 6時30分

◆東京六大学野球秋季リーグ戦第5週第3日▽明大15-1立大(14日・神宮)

 明大が立大に大勝し、2勝1敗で勝ち点を3として首位・早大に並んだ。24日のドラフト会議で広島が1位指名を公表した明大・宗山塁遊撃手(4年)は6打数3安打1打点。リーグ通算安打を113に伸ばした。

 まるで息をするように、ヒットを打つ。宗山のバットが止まらなくなってきた。初回2死から右前安打を放つと、5回1死二塁では中前適時打で追加点。7回先頭では左中間二塁打を放ち、6点をたたき出す打者一巡の猛攻の起点になった。

 「まずは守備から、隙のない野球をしていこうと心がけた。3試合とも先制できたのは非常に良かった」

 13日の2回戦での4安打に続き、3安打の固め打ち。打率も4割5分5厘とリーグトップを快走する。3番として打線をけん引する主将に、田中武宏監督(63)も「常に打つもんだと思っている」と信頼を口にした。

 ネット裏では1位指名を公表した広島の苑田スカウト部顧問が見守った。苑田顧問は明大が4―5で惜敗した12日の1回戦、宗山が2点を追う6回1死満塁で1点差に迫る適時打を放ちながら「1点より2点、3点取れることがベスト」と反省した談話を紙面でチェック。「ただヒットを打っても満足しない点は、キヌさんがそうだった」と60年代から70年代、一緒にプレーした衣笠祥雄さんになぞらえ、高い意識を称賛した。

 次週は春に勝ち点を許した早大との首位決戦。「1度負けた相手に、2度負けるわけにはいかない」と宗山。紫紺のプライドを胸に、勝ちに行く。(加藤 弘士)

 ◆鉄人・衣笠 広島で活躍した衣笠祥雄は1970年途中から連続試合出場の記録が始まり、71年から17年間、全試合出場。プロ野球記録の2215試合連続出場で「鉄人」と呼ばれた。76年盗塁王、84年打点王、MVP、正力賞。5度のリーグ制覇、3度の日本一に貢献。87年にルー・ゲーリッグが保持していた2130試合連続出場の世界記録を破り、国民栄誉賞を受賞。96年野球殿堂入り。山本浩二とのコンビは「ON」に次ぐ歴代2位の公式戦86度のアベックアーチ。

この記事の関連ニュース