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【阪神】藤川球児新監督、大恩師の「岡田イズム」継承誓った 22日の秋季練習から指揮

スポーツ報知 2024年10月16日 5時0分

 阪神・藤川球児新監督(44)が15日、大阪市内のホテルで就任会見を行い、「岡田イズム」の継承を宣言した。年俸8000万円(金額は推定)の3年契約で、背番号は22に決定。理想のリーダー像に岡田彰布前監督を挙げて恩師の野球の踏襲を前面に打ち出し、球団創設90周年となる来季のリーグ優勝を誓った。

 普段はつけないタイガースカラーのネクタイで、藤川新監督は晴れ舞台に臨んだ。テレビカメラ14台、報道関係者約120人が集まった就任会見。言葉の端々に熱い思いがほとばしった。要請を受諾した理由を「自然なのかな」と語り、98年ドラフト1位で虎入りしてからメジャー、独立リーグと自分で選択を重ねてきた人生を回想。「どんな道を選んでも正解にできるという自信にもつながっています。自分の決断に間違いはない」と言い切った。

 昨季、18年ぶりのリーグVと38年ぶりの日本一に導いた岡田前監督から受けたバトンには「全て必然。これも運命」とし、背番号22も「岡田監督からもらっていなければ、こだわりはなかった」。入団1年目の2軍監督だった名将は野球のイロハを教わり、戦力外の危機からも救われ、リリーフ適性を見いだしてくれた「大恩師」だ。理想のリーダー像も「岡田監督です」と即答。この日の午前中に電話で「ご指導お願いします」と就任を報告し、「頑張れよ」と背中を押された。

 所信表明で掲げたのは当然、「岡田イズム」の継承だ。主体性を求めるコーチ陣と話し合いを重ねていないため、目指す野球は「意思の疎通を図ってから」。一方で大切にする点は「普通にやったらええ」と師のキーワードを用いた。「3点ほど取ったらゲームをきっちり終わらせる安定の野球。そこは一番のベース」。セ・リーグ屈指の投手力を中心とした、堅実な野球を念頭に置いた。

 今季は球団創設90周年の巨人が覇権奪回を果たし、来季は阪神が同様のメモリアルイヤーを迎える。「当然、勝ちにいきます。OBの方々が89年間残してきた思いを、僕はまたつないでいかないと」。日米通算245セーブを挙げたレジェンドは就任1年目から頂点だけを見据え、22日の秋季練習から指揮を執る。(小松 真也)

 〇…会見に同席した杉山健博オーナー(65)は監督就任の要請について「藤川さんであれば、今のタイガースを必ずやリーグ優勝に導いてくださると考えたから」と説明した。「タイガースへの愛が強い。最初から思っていましたけど、改めて感じました」と期待感はMAX。「もちろん来季のリーグ優勝を目指していただきたい。全面的に可能な限りバックアップしていく」と就任1年目からの栄冠を求めた。

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