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【高校野球】東海大札幌の最速143キロ左腕・矢吹太寛が7回9奪三振…昨秋準優勝の悔しさ胸に「次こそ優勝できるように」

スポーツ報知 2024年10月17日 6時30分

◆第77回秋季全道高校野球大会 ▽1回戦 東海大札幌5―1鵡川(16日・プレド)

 開幕し、1回戦3試合が行われた。昨秋準優勝の東海大札幌は、鵡川との開幕戦に5―1で勝利し4年連続初戦突破。昨年の決勝でも登板した最速143キロ左腕・矢吹太寛(たお、2年)が7回1安打1失点9奪三振と好投した。釧路江南は帯広大谷との接戦を制し、18年ぶりの1勝。北照は7回コールドで帯広工を下した。

 もう悔し涙は流さない。東海大札幌・矢吹がたくましくなってドームのマウンドに帰ってきた。1安打無四球で先発の役割を果たし、「テンポ良く打ち取る投球ができた」と汗を拭った。

 今秋4戦目で初めて先発マウンドに上がった。この日最速141キロの直球、スライダーに「夏はあまり使ってなかった」というチェンジアップも交えながら序盤3イニングを完全投球。4回2死から右翼スタンドにソロ本塁打を浴びたが「3アウト目を、チームに勢いづけられるようなアウトにしよう」と崩れず、その後は一度も出塁を許すことなく75球で7回を投げ切った。

 昨年の決勝・北海戦では5回途中からマウンドに上がり、5回1/3を6失点(自責2)。無死一、二塁から始まるタイブレークに突入した延長10回は自らの失策で決勝点を献上した。それから約1年。エースだけでなく、山口聖夏遊撃手(2年)とのW主将としてもチームを引っ張る立場になり「全てを1にこだわってやってきた」。長距離走は先頭を走り、全体練習は一番乗りを目指して開始1時間20分前にグラウンドへ。「人の前に立つタイプではなかった」という左腕は、昨秋にはなかった責任感を持ってプレーしている。

 次戦は2年連続の8強入りを懸けた札幌光星との2回戦(18日)。背番号7は「次こそ優勝できるように、チーム一丸となって一戦必勝でやっていきたい」。きょう17日に17歳の誕生日を迎えた左腕は、「1」番上の頂点だけを見据えている。(島山 知房)

 ○…釧路江南は帯広大谷に2-1。2006年以来の初戦突破を果たした。4回に4番・宍戸瑛太三塁手(2年)の適時二塁打で先制すると、7回に捕逸で追加点。投げてはエース右腕・佐藤勝輝(2年)が9回4安打1失点で完投し、リードを守り切った。昨年は地区で敗れた別海が4強入り。21世紀枠でセンバツに出場しており、別海町出身の宍戸主将は「悔しい気持ちがあった。自分たちの力で甲子園に出場したい」と腕をまくっていた。

 ○…北照は帯広工に9-1。1年生右腕・中谷嘉希が自己最速を3キロ更新し、1回を無失点に抑えた。8点リードの7回にマウンドへ。140キロ台中盤を連発すると、この日最速147キロを4度マークして試合を締めた。入学時から体重が8キロ増の80キロになり、球速も約半年で12キロアップ。元広島・津田恒実さんに憧れる右腕は「持ち味である真っすぐで押して、チームの勝ちにつながる投球をしたい」と意気込んだ。

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