◆米大リーグ ナ・リーグ優勝決定シリーズ第３戦 メッツ０―８ドジャース（１６日、米ニューヨーク州ニューヨーク＝シティフィールド）
ドジャースが敵地でメッツを破り、シリーズ成績２勝１敗で勝ち越した。
「１番・指名打者」でスタメン出場した大谷翔平投手は４打席目まで無走者で３打数無安打１四球。ＰＳでの走者なしで２５打席無安打となり、迎えた８回だ。１死一、二塁。この日初めて走者を置いて迎えた第５打席でカウント０―１からの２球目。膝元に投じられた８９マイルのカットボールを右翼ポール際、２階席上段に運んだ。フェアかファウルか…。一番見やすい場所にいたのが大谷自身だった。左手で「フェアだ」とジェスチャーをとりながら、確信の表情で走り出した。４―０からさらに３点を追加するだめ押し弾で、勝利を確実なものとした。
大谷は「（試合で）そこまでいい流れを継続していて、ランナーがたまって。いい流れがある中で、連戦の初戦で何点とってもいい。いいホームランになったと思います。打った時は（感触は）良かった。高く上がったので、入るなとおもった。通過地点はけっこう内側だったので、ホームランだなと思いました」と話した。
「先発のビューラーももちろん素晴らしくて、本当に試合を作ってくれるような、いい流れを作って作ってくれるような素晴らしいピッチングだったと思います」と話した大谷。走者がいると９打数７安打となり「状況によっていいバッティングができればいいかなと思う。きょうもそれまで四球１個とりましたけど、それ以外の打席は、もうちょっと出塁して、後ろにいい形でつなげれば、もう少し勝てる試合というか、チャンスのある試合がこれまでも作れたんじゃないかなと思う」と振り返った。
ドジャースは２回１死二、三塁でスミスの適時安打とエドマンの犠飛で２点を先取。６回には意外性の男、Ｅ・ヘルナンデス外野手が貴重な中押し２ランを放った。ホームインすると、次打者の大谷に向け“かめはめ波”のポーズで喜びを表した。大谷の３ランが生まれた後の９回は、マンシーが右翼２階席へポストシーズン３号ソロを放ち、さらに突き放した。
先発ビューラーは４回を投げて３安打２四球１死球６奪三振で０封の快投を披露。５回からはリリーフ陣が無失点でつないだ。
１７日（同１８日）のシリーズ第４戦では山本由伸投手が先発予定。勝てばワールドシリーズ進出に王手がかかる。大谷は「今日の勢いを継続して、敵地ですけど、しっかり自分たちの野球をすれば十分に勝利できるんじゃないかなと思います」と連勝王手に意欲を燃やした。