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「悪評とともに生きるしかない」裏金問題で自民非公認でも萩生田光一氏の応援に高市早苗氏 衆院東京24区

スポーツ報知 2024年10月18日 6時0分

 自民党派閥裏金事件を受けて党から非公認となった萩生田光一元自民党政調会長(61)が無所属で出馬する東京24区は、全国でも屈指の注目選挙区となっている。萩生田氏は不記載額が2728万円と、自民が処分した前議員39人のなかで3番目の高額。取りざたされている旧統一教会問題も絡んで、落選危機に瀕(ひん)している。一方の立憲民主党は有田芳生元参院議員(72)を刺客として立てたものの、野党は一本化できず乱立状態。「裏金衆院選」の象徴となった東京24区の事情に迫った。(樋口 智城)

 選挙戦3日目となった17日。八王子駅前で萩生田氏とともに街頭に立ったのは、自民党の高市早苗前経済安全保障担当相(63)だった。あれ? 自民非公認で無所属なのに、総裁選次点の自民大物が堂々と応援? そんな心配をヨソに、高市氏は「この萩生田という政治家、何をやっても結果を出す。ぜひ国会に送り戻してください」と裏金問題に触れずにヨイショした。

 萩生田氏は「多くの野党候補は選挙のために八王子の戦いを選んだ。私は八王子のために立候補した。覚悟の違いを見極めていただきたい」とアピール。裏金問題で当選6回の盤石地盤が崩壊の危機に瀕しているが、地元への利益誘導を強調しながら票の流出を食い止めようとしている。

 今回の高市氏の選挙区入りは、萩生田陣営の選挙戦の象徴とも言える。15日の公示日、隣の東京25区で自民公認で戦っている井上信治元万博相(55)には参院議員の有村治子元女性活躍担当相(54)という閣僚経験者が応援演説を行った。2人や高市氏は、石破茂首相(67)とは距離を置く反主流派。有村氏は「党については詳しく言えない」とお茶を濁したが、井上氏は「党からは何も…」と黙認状態であることを示唆した。

 同区で日本維新の会から立候補する佐藤由美氏(52)は「萩生田氏はもはや自民公認と変わらない」と嘆く。石破首相の非公認戦略は、自民公認を消すため刷り直したチラシ代1000万円分の損失を除けば、ほぼ有名無実化。当選すれば自民からの追加公認は確実で、萩生田陣営関係者は「今後も総裁選に出るようなオールスターメンバーが応援に入ってくれるはず」と自信を見せた。

 同関係者は裏金&旧統一教会問題について「両方ともきちんと説明しているはずだが、全国的についたイメージは取れない。もう悪評とともに生きるしかない」とあきらめムード。一方で対抗馬の有田陣営関係者が「選挙事務所をJR八王子駅近辺に借りようとしたら全員に『自民支持だからすみません』と断られた」と証言するように、地元人気は健在だ。非公認でもたくましさ満点の萩生田氏にどういう審判が下るのか。

 ◆東京24区(八王子市の一部)

與倉さゆり 40参 新

有田 芳生 72立 新

畑尻 文夫 69無 新

浦川 祐輔 31国 新

佐藤 由美 52維 新

萩生田光一 61無 前

【注】届け出順。年齢は投開票日

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