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フライ級期待の新人・吉良大弥を元世界王者の内藤大助氏が絶賛 変則的スタイル継承には「やめた方がいい」と苦笑い

スポーツ報知 2024年10月18日 14時16分

 ◆プロボクシング ▽フライ級(50・8キロ以下)8回戦 吉良大弥―オルランド・ピノ(31日、東京・後楽園ホール)

 WBA世界フライ級15位の吉良大弥(志成)が18日、元WBC世界フライ級王者の内藤大助さんと都内の所属ジムでABEMAの公式ボクシングYouTubeチャンネルの公開収録を行った。同じフライ級のホープである吉良は内藤さんとミット打ちやマス・ボクシングで有意義な時間を過ごした。変則的なパンチや懐への入り方を見せられ、「楽しかった。いろんなことをやろうとされる。僕もそれを目指したい。型にはまらないっていうのが強いってこと」と刺激を受けていた。

 吉良は奈良・王寺工高時代にアジアジュニア選手権50キロ級、高校選抜、高校総体で優勝。東農大に進んだが、プロ志向が強く、今年のパリ五輪出場への道が断たれたことで2年で中退し、プロの道に進んだ。6月のデビュー戦ではコムサン・カエウルエアン(タイ)相手に1回KO勝利。わずか118秒での衝撃KO劇の後には「パウンド・フォー・パウンド(PFP、全階級を通じた最強ランキング)1位を目指している」と堂々と宣言した。

 プロではわずか1試合にもかかわらず、WBAの8月度ランキングから15位と世界ランク入りしている。元世界王者の内藤氏は「マシンやコンピューターのようにパンチが正確。それから、僕も得意だったけれど左フックがいい。ガードの上でも効く」と評価した。

 自身のような変則的なボクシングを取り入れたいと考える吉良には「やめた方がいい」と苦笑い。あくまで、内藤さんにしかできないスタイルで、伝授することには消極的だった。

 世界チャンピオンになれる素質があることを認めた上で「日本チャンピオンになるには自分の実力でなれる。ただ、自分のためだとリミッターがかかっちゃう。誰かのために戦えばリミッターが外れる」と世界王者になるためには応援してくれる人や家族のために頑張ることが必要になると指摘。「運も必要。そういうのを引きつける魅力も身につけてほしい」とアドバイスを送った。

 吉良はプロ2戦目で31日に東京・後楽園ホールでベネズエラ・フライ級4位のオルランド・ピノ(ベネズエラ)と対戦する。2戦目にしてA級(8回戦)で戦うことも決まった。ピノは昨年8月、元WBA世界ミニマム級(47・6キロ以下)レギュラー王者のエリック・ロサ(ドミニカ共和国)と対戦。8回終了後に棄権しTKO負けも、実力は侮れない。「研究しています。減量も順調」と調整は進んでいる。

 「テレビで(試合を)見ていた人。世界チャンピオンに褒められて自信になりました」と内藤さんから大きなヒントや刺激を受け、改めて目標とする世界王者への思いを強くした。公開収録は26日から放送される予定。

 戦績は21歳の吉良が1勝(1KO)、ピノが15勝(9KO)2敗。

 試合はABEMAで無料生配信される。

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