阪神の秋季キャンプ地の高知・安芸市が藤川球児新監督（４４）の就任に伴い、球場の警備スタッフを過去最大級に増員することが１９日、明らかになった。１１月上旬のキャンプインを前に警備体制を再考。同市役所の担当者は「過去最大と同等の警備体制になります。特に週末は２０人ほどに増やします」と説明した。３８年ぶりの日本一に沸いた昨季から５人の増員を決めた。
球団初の高知県出身監督。「今回は特に県内の方の来場が大幅に増えることを想定しています」と同関係者。地元でも絶大な人気を誇るレジェンドが再び背番号２２のユニホーム姿をお披露目するとなれば…。初日から“球児フィーバー”が巻き起こることは必須。「果たして足りるのか、さらに増やすのか。悩みは尽きません」。キャンプイン後にスタッフの追加増員も検討されている。
すでに週末には１９年以来、５年ぶりに実戦を組む構想も進んでいる。また、指揮官が１５年にプレーした四国ＩＬ高知と合同で野球教室も開催予定。「詳細はまだ発表できないですが、ファンの方が楽しめるものを計画しています」と新たな“目玉イベント”も準備されている。かつてない盛り上がりも期待される秋季キャンプ。空前絶後の大フィーバーに備え、ぬかりなく準備を進めていく。
◆主な高知・安芸キャンプのフィーバー
▽小林繁加入 １９７９年２月１１日。球界が揺れた江川卓との電撃トレードで巨人から加入した小林の合流初日に、過去最多の１万人のファンが殺到。球場に続く国道５５号線が大渋滞し、約３０キロ離れた高知市まで伸びた。
▽野村克也監督就任 ９９年２月。野村新監督への注目度の高さに加え、新庄の投手挑戦など話題豊富。２１日に当時の球団史上最多２万１０００人の観衆を集め、１か月間の総観客も最多１４万４８００人となった。
▽星野仙一監督就任 ２００２年２月。野村監督の電撃辞任を受けて就任した星野監督を目当てに、史上最多を更新する１日２万３０００人を２度も記録。１か月間の総観客も１３万７２００人となった。
▽金本知憲監督就任 １５年１１月。１０月に就任した金本監督が始動し、初日から秋季では異例の２０００人以上の観衆。第１クールの４日間で６０００人を超え、前年の全体を通した５３００人を超えた。