◆明治安田Ｊ２リーグ ▽第３５節 ベガルタ仙台３―０横浜ＦＣ（１９日・ユアテックスタジアム仙台）
ベガルタ仙台は首位・横浜ＦＣに３―０で快勝した。前半６分にＭＦ相良竜之介（２２）のスーパーゴールで先制すると、同３３分にＦＷエロン（２６）が追加点を決めた。２―０の後半４１分にはＭＦ工藤蒼生（２４）がプロ初ゴールとなるダメ押し弾。今季最多失点が２だった相手に３点を奪い目前でのＪ１自動昇格を阻止し、暫定５位に浮上した。
仙台は大きな、大きな勝ち点３を積み上げた。リーグ最少失点２０で３試合しか複数失点しておらず、２０戦負けなしだった横浜ＦＣに今季２戦２勝。試合後には１万５３７８人のサポーターの声が鳴りやまなかった。「サイズでは負けてましたけど、かなりたくましく、よく体を張って守ってくれた」と森山佳郎監督（５６）は攻守で躍動した選手たちを手放しでほめた。
相良のスーパーゴールがチームに勢いをもたらした。前半６分、右からクロスが上がり、はね返されたボールに一直線に向かった。滞空時間が長い浮き球に「トラップしようか、そのまま打とうか」と悩みながらも、利き足とは逆の左でシュート。完璧に捉えたボールはゴール左に突き刺さり「めちゃくちゃ気持ち良かった」と喜んだ。
２―０で迎えた後半は相手に押し込まれ続けた。しかし、１７本のシュートを浴びながらも体を投げ出すブロックで無失点。すると同４１分、右グラウンダークロスが入ると工藤蒼がダイレクトで合わせ、プロ初ゴール。「中学生以来のゴールで、すごいうれしい」とＭＦは喜びを爆発させ、イレブンと抱き合って喜んだ。
今季残り３節でＪ１昇格プレーオフ圏内（３～６位）をキープする暫定５位に浮上。次戦の愛媛戦（２７日、ニンスタ）に向けて工藤蒼は「自分らしくセカンド（ボール）を拾ったり、攻撃でもラストパスや落ち着かせるプレーをしたい」。勢いそのままに敵地に乗り込み、連勝を目指す。（山崎 賢人）