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巨人・菅野「全部のボールに悔いはない」6年ぶり救援のマウンドも敗戦投手 日本“ラス投”の可能性

スポーツ報知 2024年10月22日 5時10分

◆2024 JERA クライマックスシリーズ セ・ファイナルステージ第6戦 巨人2―3DeNA(21日・東京ドーム)

 あと一歩及ばずの敗戦。菅野は試合が決すると、一塁ベンチから歓喜に沸くDeNAナインを悔しそうに見つめた。中3日で18年以来6年ぶりに救援のマウンドに上がり、2回2安打1失点で黒星。日本で最後となる可能性もある登板だった。「僕もまだ終わったばかりなので、まだ次という感じにはなれないです。でも、人生で味わったことないような悔しさなので。またそれも糧にできればなと思います」と瞳を潤ませながら言葉を紡いだ。

 2―2の8回。ブルペンを出てグラウンドに姿を現すと、大歓声に包まれた。そしてマウンドに上がると特大の「菅野」コール。今季全登板で先発バッテリーを組んだ小林とともに交代し、G党にも背中を押される中で腕を振った。2死を奪い、梶原をこの日最速タイの152キロで空振り三振に斬ると、気合の雄たけびを上げた。しかし9回は2死三塁から牧に外角カットボールを左前適時打とされ、これが決勝点となった。

 「みんながつないでくれた登板だったので、何とか結果で応えたかった。でも、全部のボールに悔いはないし、最善の準備をしてマウンドに上がったので。本当に結果としては申し訳ない。緊張感もあって、みんな必死になって戦ったと思う。若い子たちも必死になって戦ってくれた」

 17日の第2戦で7回83球。首脳陣から中3日でのブルペン待機を提案され、「ぜひ行かせてください」と準備を施した。過去に救援登板は13年10月8日と18年10月9日のいずれもレギュラーシーズン最終戦で、ポストシーズンでは初。「本当にファンの方々を含めて、監督もピッチングコーチも僕に託してくれたので。今日の声援というのは一生忘れることはないと思います」。感謝の思いは尽きない。

 今オフに海外FA権を行使してのメジャー挑戦の意向を表明している。今季は投手陣最年長として最多勝の15勝3敗、防御率1・67を記録し、けん引。CSではチームとして3連敗の崖っぷちから逆王手をかける力を示した。「本当に底力だと思う。それだけに、やっぱり最後勝ち切りたかった。本当にこういう結果になって残念ですし、申し訳ないです」。日本Sへ進めなかったことへの悔しさは大きいが、力を出し切った31球だった。(田中 哲)

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