◆2024 JERA クライマックスシリーズ セ・ファイナルステージ第6戦 巨人2―3DeNA(21日・東京ドーム)
集中力を極限まで高めて牧秀悟内野手(26)は東京Dの打席に立ち、菅野と対峙(たいじ)した。2―2の同点で迎えた9回2死三塁。カウント1―1からの3球目、外角低めの143キロカットボールを左前に運ぶ勝ち越し打。球界最高峰投手との究極の対決に勝ち、キャプテンが自らのバットで日本シリーズ進出を決めた。
「本当に気持ちで打つことができたと思います。菅野さんというすばらしい投手から打てた。とにかく甘い球だけ狙っていきました」
試合後1時間以上たって、シャワーを浴びても汗が止まらないほど、興奮していた。4年目の今季はキャプテンとしてチームをけん引。シーズンは3位に終わるも、仲間を鼓舞し続けてCSを突破した。「日本シリーズはどうなるか分からないけれど、また投打で一丸となっていきたいです」。26歳の若きリーダーは、もうひと仕事、成し遂げる気だ。