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【高校野球】東海大札幌が10年ぶり優勝に王手…太田ツインズの兄・勝心が初回V打…24日・北海と決勝

スポーツ報知 2024年10月24日 6時30分

◆第77回秋季全道高校野球大会 ▽準決勝 東海大札幌5―2札幌日大(23日・プレド)

 準決勝2試合が行われた。東海大札幌は5―2で今夏甲子園に出場した札幌日大を下し、10年ぶり優勝に王手。太田ツインズの兄で5番・勝心(まさむね)中堅手(2年)が1回に先制の3点適時三塁打を放ち、2年連続の決勝に導いた。昨年王者の北海は、61年ぶりの大会連覇にあと1勝とした。昨秋と同一カードとなった決勝は、24日午前10時に行われる。

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  抱き続けてきた勝利への執念が、ようやく形となった。1回1死満塁。東海大札幌・太田勝心が真ん中高めの直球を振り抜くと、ライナー性の打球が相手中堅手の頭上を越えた。走者一掃の先制三塁打で2年連続の決勝進出へと導き「勝つということだけを考えて1年間やってきたので」と語気を強めた。

 昨秋は背番号8でベンチ入り。決勝の北海戦は4―8で敗れたが、2安打3打点と気を吐いた。しかし今年は春夏とメンバー外。今大会で再び背番号8を手にするも、準決勝までの道大会3戦は、11打数3安打で打点なしに終わっていた。「ずっと周りに助けられてきたので。今日は自分が打つんだと強い気持ちだった」。20日の準々決勝終了後の2日間で、体の開きが早かったことを修正。「思い切っていくしかない」と気持ちも奮い立たせ、結果を出した。

 殊勲打を放った打席の前打者で、双子の弟・勝馬が空振り三振した。野球を始めた小2から切磋琢磨(せっさたくま)してきた、かけがいのない弟の凡退に「自分がカバーしようと思った」。有言実行を果たした兄の姿に、遠藤愛義監督(40)は「勝馬が譲った感じになったが、意気に感じて勝心が頑張ってくれた」と目を細めた。

 1年前の屈辱を糧に、何よりも勝利にこだわって過ごし、同じ舞台に再びたどり着いた。「勝つためにとにかく攻めて攻めて攻め切りたい」。勝心が雪辱を果たす時が来た。(砂田 秀人)

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