巨人の門脇誠内野手(23)が25日、来季を勝負の年に設定した。24日にドラフト会議が行われ、チームは上位の3選手に二遊間を守れる選手を指名。プロの世界で2年間もまれてきた男は不退転の覚悟を口にした。
「来年、結果が出なかったら終わりだなという思いがある。来年がほんとに勝負」
自身の現状に満足していないからこそ正面から受け止める。「(内野手の指名は)当然の結果じゃないですか」。2年目の今季は序盤に打撃不振を経験するなど、129試合出場で打率2割4分3厘、0本塁打。守備では広大な守備範囲でチームを救う一方で、セ・リーグの遊撃手では最多の16失策を記録した。不動の地位は築けなかった。
「僕が結果が出てないことが全て。将来性のある選手と即戦力の選手が入ってきて、いつ落とされてもおかしくない。入ってこなくても危機感はずっと持っているけど、このままいっていると普通に(ポジションを)取られて終わる」
ただ、まずは己と向き合うことに集中する。「刺激にはなるけど、周りを気にしてもしょうがない」。浮き沈みがある中で、もがいた時間は血となり肉となっている。「ダメな時にどういう心境だったか、どういう技術でやってたとか。引き出しも増えた。気持ちの持ち方もいろんな経験ができた」と今後の糧にする。
タフさが売りの鉄人は逆境を乗り越え進化してきた。「春に成長した姿を見せられるように」。不退転の覚悟で挑む勝負の3年目。確固たる居場所をつかみ取る。(宮内 孝太)