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フリーマン WS史上初となる逆転サヨナラ満塁弾に「夢がかなった」 右足首負傷も三塁打で激走

スポーツ報知 2024年10月27日 4時5分

◆米大リーグ ワールドシリーズ第1戦 ドジャース6×―3ヤンキース=延長10回=(25日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 43年ぶりの東西名門対決は、初戦から延長に入り、F・フリーマン内野手(35)のWS史上初の逆転サヨナラ満塁弾でド軍が先勝した。第2戦は日本時間27日の午前9時8分に開始する。

 球場が揺れた。フリーマンは、バットを持ったまま右手を上げて総立ちになったファンの大歓声を気持ちよく浴びた。絶叫してナインにもみくちゃにされながらホームを踏んだ。WS史上初となる逆転サヨナラ満塁弾。1点を追う延長10回2死で初球を右翼席に運んだ劇弾に、「もう分からない。5歳の時に裏庭で遊びながら考えていたようなこと。夢がかなったよ。まだ1勝。あと3勝だ!」と興奮気味に話すと、マンシーから大量の水をかけられて、ベッツらと抱き合った。

 不屈の闘志で大きな1勝をもたらした。ブレーブス時代の20年にはMVPに輝いたフリーマンは、チームが地区優勝を決めた9月26日のパドレス戦で一塁を駆け抜けた際に右足首を捻挫。「通常の状況だったら4~6週間の負傷者リスト(IL)入り」と言うほどでPS3試合を欠場した。右足のスパイクの上からテーピングをして固定することもあり「準備ができるまでに4時間半かかるんだ」と話したこともあった。

 18日以来、7日ぶりの試合出場。回復に専念したため、この日、走ったのは試合前のセレモニーでグラウンドに出てナインとハイタッチしたときが初めてだったが、1打席目には左翼への三塁打で激走。「足首は3日前くらいからいい状態だ」と話し、試合後、アドレナリンが出たか問われ「このテーブルを飛ばして君たち(報道陣)全員にタックルしたいよ。今夜は寝るのが難しそうだ」と笑い飛ばした。

 7、8月には3歳だった三男のマックス君がギラン・バレー症候群のため全身まひで集中治療に入った。看病のため8試合を欠場。回復して復帰した際には「あんな光景をもう一度見るくらいなら、ワールドシリーズ第7戦の9回裏満塁で3億回連続三振した方がいい」と涙を流していた。「ここ数か月はいろいろあってきつかったけど、家族もよくなった。歴史の一部になれたのは特別なこと、メジャー15年目の35歳でも夢に描いた瞬間の一部になれる」。全てが報われた瞬間だった。

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