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大谷翔平、左肩亜脱臼 WS第3戦出場不透明も敵地ニューヨークへ遠征準備

スポーツ報知 2024年10月28日 5時0分

◆米大リーグ ワールドシリーズ第2戦 ドジャース4―2ヤンキース(26日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が26日(日本時間27日)、ワールドシリーズ(WS)第2戦の本拠地ヤンキース戦に「1番・DH」で出場し、7回に盗塁を試みた際、左肩を亜脱臼した。苦悶(くもん)の表情を浮かべてベンチに下がったが、ニューヨークに舞台を移す28日(同29日)の第3戦に向け、精密検査後にチームに合流するという情報もある。ド軍が山本の好投で2連勝とする中、大谷の第3戦以降の出場は不透明となったが、強行出場の可能性を探っていくもようだ。

 のたうち回り、立ち上がることができなかった。3点リードの7回1死。四球で出塁した大谷は2死後、二盗を試みたが失敗した。その時、異変が起きた。スライディングで左手を地面に強くつき、そのまま引っかかるような形となった。騒然とする場内には口に手を当て、絶句するファンもいた。現地中継には、駆けつけた中島トレーナーと大谷の生々しいやり取りが収録されていた。

 大谷「肩っすね、肩」

 中島トレーナー「どっちの肩?」

 大谷「左」

 中島トレーナー「左肩…外れた?」

 大谷「たぶん」

 中島トレーナー「本当に? OK」

 大谷「フー、フー」

 肘を曲げた状態で固定した左手をトレーナーに支えられながら、ゆっくりと退場。静まり返っていた本拠地は激励の拍手と大歓声に包まれた。試合終了から2分後の現地午後8時10分。白いTシャツ姿で大谷は球場を後にした。左手はぶらっと下げて、右手にはリュックなどを持っていたが、付き添いのアイアトン通訳にパス。病院に直行した可能性が高い。

 試合後の会見で、ロバーツ監督は「左肩の亜脱臼」と説明した。ドジャースが勝利し、4年ぶりの世界一まであと2勝としたにもかかわらず、会見の18問のうち13問が大谷についてだった。指揮官は「筋力テストの結果と可動域は良好だった」と最悪の事態は免れたと説明。「まだMRI検査をしていないので、推測はできない」と精密検査を受ける予定を明かした上で「私は彼が(第3戦以降の)ラインアップに加わることを期待している」と軽症の可能性があることを示唆し、次戦出場の可能性も否定しなかった。

 その頃、クラブハウスでは大谷が遠征に向かう準備が進んでいた。第3戦からの舞台は敵地ニューヨーク。チームは試合後に移動したが、ロッカーの前にあった背番号17の遠征用バッグには投手用グラブ、フットガードなどが詰められていた。現地午後11時10分には本人がインスタグラムのストーリー機能を更新。山本が雄たけびを上げた時の顔とライオンの赤ちゃんが口を開けた顔を連続投稿する“由伸いじり”を展開し、深刻な様子は見せなかった。

 勝利を追求し、ドジャースに移籍して1年目。自身初出場のポストシーズン(PS)で「一番の目標」と語るWS制覇は目前に迫る。米スポーツ専門局「ESPN」のA・ゴンザレス記者は「今夜はチームに同行せず、LAで検査を受けてから明日合流する予定だ」とXで伝えた。現状、第3戦に出場できるかは不透明だが、大谷なら奇跡を起こすと信じたい。(中村 晃大) 

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