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伊藤有希が4連勝「ジャンプの内容が良ければ、もっとうれしい」…来年2月に世界選手権「個人ではまだ金メダルを持っていないので目指したい」…スキージャンプNHK杯

スポーツ報知 2024年10月28日 6時59分

◆スキージャンプ ◇NHK杯 (27日、札幌・大倉山ジャンプ競技場=HS137メートル、K点123メートル)

 女子は伊藤有希(30)=土屋ホーム=が2回ともトップの118メートル、128メートルを飛び、217点で2年ぶり4度目の優勝。今月の全日本選手権から今秋4連勝を飾った。男子は2回目にヒルサイズ越えの138メートルをマークした中村直幹(28)=フライングラボラトリー=が圧勝して2連勝。葛西紀明(52)=土屋ホーム=は4位で惜しくも2日連続の表彰台を逃した。

 紅葉で彩られた大倉山に、ひときわ高い飛行曲線を描いた。首位で迎えた2回目。テスト中のスーツをオレンジ色から純白に替えた伊藤は、K点オーバーの128メートルに着地して楽々と逃げ切った。強敵の高梨沙羅(28)=クラレ=が出場しなかったとはいえ、前日のUHB杯に続いて2位以下に大差をつける圧勝だ。

 それでも満足はしていない。「(2回目は)上位の中では私だけ向かい風をもらった。もう少し飛距離を伸ばせたか思う」。課題の助走が安定せず「つかみかけたり離れたり」の2日間。今月の全日本選手権2冠から4連勝と無双状態にあっても「ジャンプの内容が良ければ、もっとうれしいんですが」ともどかしさを口にした。

 今冬は26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のプレシーズン。来年2月には世界選手権(ノルウェー)も控える。「個人ではまだ金メダルを持っていないので目指したい」。学びの秋から充実の冬へ。世界トップへの高い理想を追い求めて雪上戦へ向かう。

(石井 睦)

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