陸上男子走り幅跳びで今夏のパリ五輪代表の橋岡優輝(富士通)が28日、拠点の米国への出発前に羽田空港で取材に応じた。東京世界陸上が開催される来季へ「来年は勝負の年。自分のキャリアの中で自国開催ってまたとないチャンス。その場でどれだけビッグジャンプが出来るように準備できるのかっていうことが、これからにかかってきます。そこだけを見据えてやっていきたい」と決意を語った。
21年東京五輪で6位入賞を果たしたが、今夏のパリ五輪では予選落ち。「僕の陸上人生の中で最悪だった、と言えるほど落ち込みましたし、かなりくるものはあったシーズンでした」。直後は「もう辞めようかなって思っちゃうくらいショックを受けました」と落ち込んだ。
それでも、自身と向き合うことはやめなかった。「自分の中の理性というか。衝動的には辞めたいと思っちゃうけど、今辞めていいのかって思うし、今辞めるのは簡単だけど、これまで支えてくれた人たちに恩返しできていない。自分の中でも、今辞めたら逃げることになるんじゃないかっていう面が大きかった」。オフは1か月半と長めにとり、友人と食事や旅行、母校の東京・八王子高を訪問するなど気持ちをゆっくりと整理した。
米国に拠点を移して3年目。「来年へ向けてわりと気持ちは切り替えられている方かな、と思います。来年しっかり結果を残すということだけを考えて一歩、一歩しっかり前進できるような冬季練習にできれば、と思います」と力強く話した。