巨人の新生外野陣が29日、始動した。長年チームを支えた立岡宗一郎外野手(34)と梶谷隆幸外野手(36)が現役引退。1~3軍合同の外野ノックには平均22・1歳の12選手が参加した。来季開幕に向け、ヤングGのアピール合戦が始まる。
阿部監督の眼前で、活気あふれる声が飛び交った。2組が中堅、左翼を交互に行き交いながら行われた外野ノック。秋広がレフトから正確な送球を披露すれば、センターで佐々木が俊足を飛ばしてヒット性の当たりを好捕した。
今季は支配下の全12外野手が1軍でプレー。梶谷と立岡の引退もあり、さらなる競争の激化が予想される。秋広は「もう4年目なので。危機感を持ってやっていかないといけない」と話し、オコエも「若い選手も多いですし、余裕で中堅(の選手)なので。来年1年ダメなら終わりと思って頑張らないと」と危機感をあらわにした。経験豊富な2人から助言を受けてきた浅野も「教えていただいたことをどう今後の糧にするかを考えて頑張ります」と前を見据えた。今季1軍にいたからと言って来季もいられるわけではない。1軍の外野守備兼走塁コーチに就任した松本コーチは「若い外野手が多くなってきている。しっかり戦力となってもらえるように」と若手の奮起を期待した。
この日のノックには不参加だったが不動の1番打者だった丸、代打の切り札として存在感を示した長野、残留要請しているヘルナンデスら実績組に、成長株が挑む構図となる。左手甲骨折で故障班調整中の萩尾は「成長して周りに『他にいないだろ』と言ってもらえるようになるしかない」。激しい競争が連覇を目指す巨人を底上げする。