来年開催の第55回春季全国大会(3月26~31日・大田スタジアムほか)の東北中央支部予選、東北南支部予選が27日に開幕した。昨年は1年生1人だった郡山ボーイズ(東北南・福島)は移籍や新1年生の加入で戦力が充実。9月の両支部合同の角田商事杯では8強入り。エース・矢部宗泰(2年)が山形戦でノーヒットノーランを達成するなど、初の全国大会出場に向けて躍進が期待される。
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須賀川市にある長沼野球場には、郡山ナインの元気な声が響く。部員減少で一時は存続の危機を迎えたが、昨秋に他チームから3選手が加入して現2年生が4人になり、今年は1年生15人が入部した。
「郡山市内だけで選手を集めるには限界がある。そこで昨年秋から平日の練習場所を郡山市内と須賀川市内の2か所に分け、通いやすくした」と大河原裕勝監督(57)は言う。これにより部員が増加。全体練習は週末だけだが、競争意識が高まり、より良い練習ができるようになった。
1年生は軟式やソフトボール出身だが、昨年12月から長期練習生として活動することで早く硬球に慣れ、すでに2年生と同じ練習メニューをこなす。二塁手・大橋、遊撃手・境田は「4月ごろには打球の速さに慣れました」と口をそろえる。オール1年生の内野陣は9月の角田商事杯では3試合で失策ゼロ。堅守を誇った。
下級生の活躍に2年生も刺激を受ける。一時は同学年1人だったエース右腕の矢部は、角田商事杯の山形戦でノーヒットノーランを達成。「自分に合った投球フォームが見つかった」と65球で達成した快挙を振り返った。主将の渡辺は投手と捕手を兼務し4番に座るチームの中心だ。「春の全国大会予選を勝ち抜き、2年生が少なくてもやれるんだというところを見せたい」と意気込んでいる。
【郡山ボーイズ・登録メンバー】※は主将
▽2年生 ※渡辺瑛太、矢部宗泰、大宮桜生、松井元輝
▽1年生 小野広瑛、大橋魁翔、鈴木秀太郎、境田蒼空、石井斗真、円谷琉聖、相樂宥人、鹿野匠、谷沢悠、西山大雅、吉田拓透、佐藤歩、松本清吾、根本健太、駒木慎太郎