◆米大リーグ ワールドシリーズ第4戦 ヤンキース11―4ドジャース(29日、米ニューヨーク州ニューヨーク=ヤンキースタジアム)
3連勝で球団4年ぶりとなる世界一に王手をかけていたドジャースがワールドシリーズ(WS)第4戦の敵地・ヤンキース戦で逆転負け。第2戦の左肩の亜脱臼から2試合連続で強行出場の大谷翔平投手(30)は「1番・DH」で4打数1安打だった。
0―0の初回。1死二塁で3番・フリーマンが先制2ランを放った。WS史上初の逆転サヨナラ満塁本塁打の第1戦から4戦連発、ブレーブス時代の21年から合わせてWS史上最長を更新する6試合連発の記録を樹立した。
しかし、ブルペンデーの先発に上がったカスペリアスが2回に内野ゴロの間に1点を返されると、3回には2番手・ハドソンがボルピに逆転グランドスラムを浴びた。5回にはスミスのソロなどで2点を奪い、1点差としたが、4回からロングリリーフのナックが6回にウェルズにソロを献上した。8回には4番手・ハニーウェルがトーレスに3ランを被弾するなど5点を失い、試合が決まった。不振だったジャッジに左前適時打を許したことは今後への不安材料だ。
大谷は5回無死一塁の第3打席で2番手左腕、T・ヒルの初球のシンカーをはじき返して中前打。WSでは第1戦の第4打席以来、13打席ぶりの安打をマークした。さらに続くベッツの遊ゴロでは左肩の亜脱臼を抱えながら、二塁へ意地のスライディング。再発防止のため左手でユニホームをつかみながら懸命のプレーを見せた。
これでドジャースは3勝1敗。依然としてコロナ禍の20年以来のWS制覇に王手であることに変わりはない。過去のWSで開幕3連勝した24チームは全て勝利しており、しかも5戦目以内に決めている。データ上は30日(同31日)の第5戦でド軍が勝利する確率は100%。手負いの大谷も歓喜の瞬間へ全力を尽くす。