◆プロボクシング ▽フライ級(50・8キロ以下)8回戦 吉良大弥―オルランド・ピノ(31日、東京・後楽園ホール)
WBA世界フライ級15位の吉良大弥(志成)が30日、デビュー2戦目でA級初戦となるフライ級8回戦の前日計量を行った。50・7キロと100グラムアンダーでパス。対戦するオルランド・ピノ(ベネズエラ)も50・5キロで1発クリアした。
この日、赤く染めた髪で登場した吉良は「(染めたのは)3日前ぐらいです。イメージカラーがあったらいいかなとやってみました」と照れくさそうに笑った。赤色は「血とか熱とか(のイメージが)ありつつ、愛情とかも感じるの一番好き」と勝ち続けて、イメージを定着させるつもりだ。
奈良・王寺工高時代にアジアジュニア選手権50キロ級、高校選抜、高校総体と高校3冠の吉良は、東農大を2年で中退し、プロの道に進んだ。6月のデビュー戦ではコムサン・カエウルエアン(タイ)相手に1回わずか118秒での衝撃KO劇。1試合しか行っていないにもかかわらず、WBAの8月度ランキングから15位と世界ランク入りしていた。「すごいことかどうかもわかっていなかった。上位に勝って上がっていくだけ」と前を見据える。
今月中旬に元WBC世界フライ級王者の内藤大助さんと対談した。「偉大な選手よりは、自分も内藤さんほどほんわかできないけれど、そっちタイプ。親しまれるチャンピオンを目指したい」とあどけなさを残す表情を崩した。
プロ2戦目で戦うピノは昨年8月、元WBA世界ミニマム級(47・6キロ以下)レギュラー王者のエリック・ロサ(ドミニカ共和国)と対戦。8回終了後に棄権しTKO負けも、実力は侮れない。それでも、吉良は「最終的には倒す」と燃えるような赤髪で相手を圧倒し、連続KO勝利を狙う。
戦績は21歳の吉良が1勝(1KO)、ピノが15勝(9KO)2敗。
試合はABEMAで無料生配信される。