今季限りでの現役引退を表明しているロッテ・井上晴也が30日、ZOZOを訪れた。
練習開始前、吉井監督以下、コーチ、スタッフ、選手にあいさつすると、井上は無人のスタンドをゆっくりと歩きながら、フィールドを見つめた。「ライトスタンドからよく声が聞こえたなと思って。現役の時は次に向けての準備でいやなプレーとか、思い出したくないプレーを思い出してすごくしんどかったけど、今はその逆で楽しい思い出しかない。それくらいすっきりしている感じ。やりきって応援してもらって、おれは幸せだったなというその振り返りができています」としみじみとした口調で11年間の現役生活を振り返った。
18年、19年と2年連続で24本塁打を放つなど右の主砲として打線を引っ張ったが、ここ数年はポランコ、ソトといった助っ人の長距離打者が目立つ。それだけに安田、山口、2軍で19本塁打、66打点を記録して2冠を獲得した山本といった若手の成長に期待をかける。「安田と山口には特別に『次はお前らの番だから頑張れよと、何してるんだよ』と言ってあいさつはすませました。20本以上打ってくれれば。これからはあいつらだよなと。2軍でも山本がキング。期待しています」と奮起をうながしていた。