中日の打撃コーチに就任する松中信彦氏(50)が30日、名古屋市内の球団事務所で就任会見に臨んだ。同じ九州出身で、現役時代から親交のあった井上監督からオファーを受けた平成唯一の3冠王は「びっくりした。引退して8年、指導したい思いはあったので、やってやるぞという気持ち」と意気込んだ。
チームは今季、リーグ最少得点で3年連続最下位。強竜打線復活を託され、「バンテリンは広い。本塁打だけじゃなく、足を使った野球も必要」と本拠地の特性を生かしたスモールベースボールを掲げた。得点力アップにはもちろん長打力も必要。「強い打球が打てないと長打は増えない。振る力はスイングしないと」とマスコットバットでの振り込みを提案した。
11月1日~7日まで、ナゴヤ球場での秋季キャンプに帯同予定。石川昂や細川ら大砲にとって、頼もしい存在となる平成の強打者は「打撃技術も引き出しはある。存分に伝えていけたら」と新たな風を吹き込む。(森下 知玲)