◆SMBC日本シリーズ2024第4戦 ソフトバンク0―5DeNA(30日・みずほペイペイドーム福岡)
ソフトバンクが敵地で連勝ののち本拠で連敗して、2勝2敗のタイに戻された。小久保監督は「めちゃくちゃ良かったよね」とDeNA先発・ケイを称賛した。一方で「ヘバってきた時にチャンスはありましたけどね」と4回から7回まで毎回安打を放ちながら得点に結びつけなかったことを悔やんだ。日本Sでは17年の対DeNA第4戦(横浜)以来の完封負けを喫した。
レギュラーシーズンで相手先発が左腕の試合は42勝24敗1分け。苦手ではないはずだが、パでは希少な剛速球サウスポー。村上打撃コーチは「右打者の内角に力強い球を決められたら、なかなかフェアゾーンに打てない」とスタメンに左打者を6人並べた。
光明は、そんな左打ちの4年目スラッガー・笹川だ。「9番・左翼」で日本S初出場初先発。6回に左前打を放ち、二盗も決めた。「監督に『期待してないから』って言われました。期待してなかったら出さないでしょと思いながら…」と報道陣を笑わせる大物ぶり。指揮官も「こんな大きな舞台で動じることなく。楽しみです」と目を細めた。
これで第7戦までで決着がつかず、さらに第9戦までもつれなければ、福岡での胴上げはない。4戦目まででは日本S6例目となる“外弁慶シリーズ”。鷹の場合、00年の対巨人は東京Dで連勝してから福岡Dで3連敗ののち、東京Dで敗れて終戦。11年の対中日は、ヤフーDで連敗ののちナゴヤDで3連勝し、3勝3敗から本拠で秋山監督が宙を舞った。小久保監督は「横浜で決着?」と振られ、「もちろん。どうやってあした(31日)決まんねん!」と報道陣にツッコミを入れて笑い飛ばした。敵地での“アドバンテージ”を信じて、まずは31日、地元ファンの前で王手をかける。(田中 昌宏)