◆第103回全国高校サッカー選手権岩手県大会▽準決勝 遠野3―1盛岡中央※延長戦(30日・いわぎんスタジアム)
準決勝2試合が行われ、遠野が盛岡中央を延長戦の末に3―1で下した。1―1の延長前半1分にMF今淵雄太郎(3年)が勝ち越し弾を決め、2年連続31度目の全国切符に王手をかけた。専大北上は5―0で盛岡誠桜に快勝。決勝は11月3日に、いわぎんスタジアムで行われる。
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遠野が電光石火の攻撃を見せた。1―1で迎えた延長前半のホイッスルが鳴った20秒後、右サイドを駆け上がった味方からグラウンダーのクロスが上がると、中央で待ち構えていた今淵が右足で押し込んだ。「前半何もできてなくて、ゴールという結果でチームを助けられて良かった」。決勝をたぐり寄せる一発に、イレブンと抱き合って喜んだ。
チームとしては初戦・一関工戦(12日、10〇0)を迎える前から現在まで、工藤竜也監督が体調不良で現場を離脱するハプニングに見舞われている。今淵は「聞いた最初の方は動揺しました」と不安もあったが「今はもう切り替えてみんなで『やろう』と声をかけています」という。監督不在のなか今大会初失点にも焦らず、チーム一丸となって我慢強く戦っている。
2年連続の全国、そしてチームが目標にしている新人戦、高校総体、選手権の県3冠まであと1勝だ。5連勝中の専大北上戦に向けて「チームのバランスを取りながら、ボールを回したい。自分はキックが武器なので、ゴールにつなげられるよう頑張りたい」。中盤で試合を制し、優勝カップを掲げる。
(山崎 賢人)