阪神から育成ドラフト3位で指名されたくふうハヤテの早川太貴投手(24)が30日、静岡市内で指名あいさつを受けた。今季ウエスタン・リーグに参入した新球団のドラフト指名第1号は「改めて戦力になれるように頑張りたいと思った」と決意を固めた。
虎キラーが、虎エースになる。今季リーグは25試合の登板で4勝7敗、防御率は3・22。対阪神戦は6試合で防御率0・35と抑えている。筒井和也担当スカウト(43)は武器の直球とスライダーを含む6種類の変化球を「NPBの中でもかなり質の高いもの」と話した上で、球団側が対策を練ったものの、抑え続けたことも評価につながったと明かした。
甲子園との相性はバッチリだ。今季、阪神との2軍戦(5月3日、0△0)で聖地のマウンドに上がると8回無失点、今季最多の10奪三振を記録した。「特別な力を感じたし、一番投げやすかった。早く投げられるように頑張りたい」。真価発揮のためにも、今オフは体力アップを目指す。
早川は北海道出身で、地元の大麻高、国立の小樽商科大を経て、昨年までは日本ハムの本拠・エスコンがある北広島市の市役所職員だった。異色の経歴の持ち主は「去年までエスコンで投げるのを目標にしていたが、今は日本ハムを抑えたい。投げる時は日本ハムでなく、阪神を応援してほしい」と笑顔で呼びかけた。
(伊藤 明日香)