兵庫県知事選(11月17日投開票)が31日、告示され、清水貴之氏、稲村和美氏、斎藤元彦氏、大沢芳清氏、福本繁幸氏、立花孝志氏、木島洋嗣氏の過去最多7人が立候補した(届け出順)。
前知事の斎藤氏は自身のパワハラ疑惑などを挙げた告発文書問題への責任や資質を問われ、県議会の不信任決議を受けて失職。出直し選となった。今回は県議会最大会派・自民党は独自候補擁立を見送り、元尼崎市長の稲村氏、日本維新の会を離党した元ABCアナウンサーで前参院議員の清水氏らと争う混戦だ。
斎藤氏は午前9時半ごろ、神戸・西元町の「きらら広場」で出陣式を行った。斎藤氏は2021年7月の初当選時は自民党や日本維新の会の推薦を受けたが、「今回は一人でのスタート」と、あいさつし、集まった約400人の聴衆の声援に「うれしく思います」。3年間の改革の成果や、公約の県立大学の無償化などを訴えた。
失職に至る経緯は詳細に説明しなかったが「今回の文書問題で、多くの皆さんにご心配をおかけした。大変申し訳ない。これから私自身しっかり見つめ直すことも必要です」と謝罪。「厳しい戦いですが、負けるなという声もいただいた。『斎藤か、斎藤以外か』―私は負けるわけにはいかないんです」とアピールし、左手を突き上げて「ガンバロー!」と気合を入れ、次の演説先に向かった。
斎藤氏が去った直後、同じ広場に「NHKから国民を守る会」党首で候補者の立花氏が現れた。斎藤氏を援護射撃する「当選を目的としない選挙」という立花氏は「斎藤は悪いヤツというのは洗脳です」などとスピーチ。「(斎藤氏が)勝つのは間違いないが、圧勝しないと議会がついてこない」と17日後の結果を気にしていた。
立花氏の立候補に斎藤氏の陣営は「関係ありませんから」と話していた。