クラブ史上初タイトルがかかる新潟が1日、ルヴァン杯決勝(2日)に向けて会場の国立競技場で前日練習を行った。
練習には25年からの加入内定済みで、「JFA・Jリーグ特別指定選手」としてすでにJ1デビューを果たしているDF稲村隼翔(はやと)も参加した。練習後に取材に応じた稲村は「いい準備もできていますし、ワクワクしてます」と気持ちを高ぶらせた。
東洋大としても同日に関東大学サッカー1部首位の明大戦を控える中での決断となったが「自分としても、自分の代でしっかり明治に勝ちたいっていう思いはあったんですけど、監督もスタッフも選手のみんなもしっかり決勝の大舞台を楽しんで、絶対優勝してこいっていう風に言ってくれたんで、自分はしっかり責任を持って、東洋も背負って、しっかり優勝したい」と強い覚悟をにじませた。
ルヴァン杯では初戦となった2回戦のいわき戦(2〇0)から出場し、準々決勝の町田戦、準決勝の川崎戦を含めて6試合に出場し、センターバックとして高い守備能力と、後方から精度の高いパスを前線に配球するなど、圧巻のパフォーマンスを披露してきた。リーグ戦を含めて先発した9戦で7勝1分け1敗という結果が証明するように、今では欠かせない存在となっているが、大事な一戦に向けて「やっぱり守備陣なんで失点しないってところと、隙があればどんどん縦パスだったりロングパスも通して、得点を奪って、無失点で優勝したいなっていう風に思います」と見据えた。
チームは1999年のJリーグ参入から25年目で初めてカップ戦の決勝に進出。当日は新潟サポーターも大挙して訪れ、後押ししてくれる。東洋大サッカー部には、新潟サポーターから100件以上の寄付金が送られるなど特別な関係を築いているが「社会現象を起こすようなサポーターなのかなっていう風に思います」と笑顔。だからこそ「新潟の地に優勝をもたらしたいっていう思いはどんどん強くなっていますし、個人的にもキャリアの中でなかなか経験できる舞台ではないので、しっかり優勝したいなっていう思いです」と意気込んだ。