日本ハムの栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)が1日、ワールドシリーズを制したドジャース・大谷翔平投手に感謝した。
秋季キャンプが始まった本拠地・エスコンフィールドで報道陣に対応した栗山CBOは、率直な感想を聞かれ「日本に野球が帰ってきた感じがしていて。ジャパンのときに選手たちに、野球の伝道師たれっていう思いは伝えてたんだけど、ああやっていろんな人たちに野球のすごさを伝えてもらってるってことに関しては、ものすごくありがたいし、『ありがとうな翔平』って感じではある」と感謝の思いを明かした。
その上で「ただ僕が感じている、勝手に思っている大谷翔平っていうのは、こういう大谷翔平ではないので。まだ全然、全然とは言わないですけど、こんなところでよかったねなんて言ってる場合じゃないよねみたいな、何言っちゃってんのみたいな、そんな感じなんで」と厳しい言葉。それでも「元々世界一の選手になると思って、こっちは送り出してる。ただちょっとうれしかったのは、ジャッジが『彼は世界一の選手です』って、こっちが送り出したときの言葉を彼が会見でワールドシリーズ前に言ってくれたというのは、ちょっとだけ『翔平、頑張ったな』というのはありました」と語った。
これ以上というのはちょっと想像できない、と報道陣が聞くと「それが一番、メディアの人たち気をつけて下さい。夢でワールドシリーズとかいろいろあって、全部達成しちゃった感じがするじゃない。全然違うから。何言ってんの、お前が勝ったんじゃないみたいな。そこがやっぱり空気って大事で選手にとって、みんながすごかったね達成したねみたいな、そういう空気だけはあいつの成長を妨げるので。一番怖いのは安心してしまうこと。でもあんな数字で終わる選手じゃないでしょ。これは本当に思ってる」と強調していた。