歌舞伎俳優の中村虎之介が1日、東京・歌舞伎座「十一月歌舞伎座特別公演 ようこそ歌舞伎座へ」(23日千秋楽)で歌舞伎の魅力を解説する案内役を務めた。
今月の歌舞伎座は舞台機構設備の工事実施のため、特別企画での上演。制服姿の高校生や外国人旅行者が多く詰め掛けた。案内役の虎之助は、アップテンポな洋楽が流れるなか、タキシード姿で登場。その後は着物に着替えて「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」の虎など舞台に登場する動物を紹介したり、軽妙なトークで笑いを誘い、見得(みえ)や立ち回りなど基本的な演出手法を解説した。スマートフォンでの写真撮影タイムも設けられ、舞台上の虎之介がポーズを決めた。
虎之助は「初めての方、いつも歌舞伎をご覧になっている方、若い方、海外の方、どなたでもお楽しみいただける公演で、さらにはお求めやすいご観劇料となっておりますので、ぜひご家族、ご友人お誘い合わせのもと歌舞伎座へお越しください」とアピール。松本幸四郎は映像で歌舞伎座の裏側を紹介し、ゲストの尾上松緑は「虎之介さんをはじめ、若い方々の活躍に期待してください」と呼びかけた。
また、歌舞伎座に入ってすぐの大間(ロビー)の吹き抜けには、歌舞伎で欠かせない和傘が華やかに飾られ、各階ロビーには当月上演の「三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)」や「石橋(しゃっきょう)」にちなんだフォトスポットを設置。実際に舞台で使用される小道具や大道具の展示も行われた。