3連敗で後がなくなったソフトバンクの逆襲には打線の活性化が不可欠だ。チーム打率、得点、本塁打のすべてパ・リーグトップの打線が、第3戦の2回から26イニング連続無得点の貧打に苦しんでいる。5試合で5通りの打線を組んだ小久保監督が、敵地に戻る第6戦でスタメン、打順をどうするのか。掛布雅之氏(スポーツ報知評論家)は「小久保監督は柳田をどこに置くかで悩むのではないか」と指摘した。
柳田は日本シリーズは第5戦まで全てスタメン出場し、21打数7安打、2四球の打率3割3分3厘。数字自体は悪くないが、掛布氏は「好調時の迫力がなく、調子は良くない。ただ、内容はともかく、ヒット自体は出ている。チームの顔として、外すこともできない。小久保監督は第5戦で柳田を2番にして、1番に笹川を起用したのも、柳田の状態がそこまで良くないと見ているからだろう」と分析した。
柳田は右太もも裏肉離れで6月1日に抹消され、リーグ優勝決定後の9月30日のオリックス戦から復帰。レギュラーシーズン4試合、CS最終ステージ3試合で本塁打はなし。最後にホームランを打ったのは5月5日の西武戦だ。日本シリーズの打順は1、2、4戦目が1番で、3、5戦目が2番。離脱前までレギュラーシーズンは不動の3番だった。小久保監督は日本シリーズ前に「打てないから外す選手ではない」と絶大な信頼を明かしていた。主力として過去6度の日本一に貢献した男の奮起が待たれる。