◆卓球 全日本選手権カデットの部 第2日(2日、長崎県立総合体育館)
男女ダブルス準決勝と決勝が行われ、男子は大野颯真(13)、小林右京(12)=木下アカデミー=組が初の頂点に立った。決勝で立川凜(14)、川村侑輝(13)=愛工大名電中=組を3―1で下した。
第4ゲーム。10―9から相手の返球が外れると、小林はパートナーと力強くハイタッチをかわした。「決勝まで来たらもう勝つしかないと思っていた。しっかり勝つことができて良かった」と白い歯を見せ、大野颯も「100%のプレーができて、できること全てを出し切った。優勝を目指していたのでうれしい」と胸を張った。
ペアを組んで約1年。互いに「自分が取るから安心して打って」と声を掛け合える信頼関係が強さにつながっている。今大会に向けては約1か月前から毎日、約30分間のダブルス練習を取り入れて強化してきた成果が実った。今後も組むかは未定だが、小林は「世界選手権とかで優勝して、オリンピックでともに団体で行けてダブルスに出させてもらえるなら、しっかり勝っていきたい」と世界を見据え、大野颯も「最終的にはそうなりたい」とうなずいた。
ともに今大会はシングルス、ダブルスの2冠を目標に掲げている。シングルスではそろって16強に進出。大野颯は3日の最終日へ「ダブルスで勝って満足せずに2冠目指して頑張ります」と力を込め、小林も「明日で負けても勝っても最後。後悔なく自分の全てを出し切って終わりたい」と表情を引き締めた。