◆明治安田J1リーグ▽第35節 鳥栖2―1町田(3日・駅前ス)
鳥栖FW鈴木大馳(だいち)が、J1初先発、初シュート初ゴールでチームの約4か月ぶりの勝利に貢献した。来季のトップチーム昇格が決まっている鳥栖ユース所属の17歳は、前節チームのJ2降格が決まった中でJ1初先発のチャンスを得ると、堂々たるプレーを披露。0―0の前半20分、右サイドからのクロスを合わせて先制点を奪った。
得点以外にも柔らかいボールタッチ、181センチの身長も生かした、しなやかなプレーを見せ「やっと結果を出してスタートラインに立つことができました」と語った鈴木。昨季ルヴァン杯では6月18日の横浜M戦、16歳7か月10日で得点し、日本代表MF久保建英(現Rソシエダード)が持っていた同杯の最年少ゴール記録(16歳9か月10日)を更新。今季はトップチームに帯同する中で、リーグ戦では低迷するチームに置いてチャンスに恵まれてこなかった。
チームはすでにJ2降格が決まっているが「来年1年でJ1に戻れるように、チーム一丸でやっていきたい」と語った鈴木。名前は1988年のソウル五輪100メートル背泳ぎの金メダリスト、鈴木大地氏と同じ読み。「漢字は一緒にしないように、と違う字に変えて。特に(馳という字に)意味があるわけではないと思います。細かいことはわからないんですけど」と笑った。若手育成に定評のある鳥栖育ちの万能型FWが、J1の舞台でまず第一歩を踏み出した。