ソフトバンクが中日のライデル・マルティネス投手(28)の本格調査に乗り出すことが3日、分かった。今季は自己最多の60試合登板で43セーブを挙げ、2度目の最多セーブのタイトルに輝いた絶対的守護神。今季で中日と3年契約を終えることを踏まえ、動向に熱視線を注いでいる。
4年ぶりのリーグ優勝を果たした今季は、リリーフ陣の防御率がリーグトップの2・58。投手の分業制が確率されたプロ野球で、さらにブルペンを強化する方針を固めた。
来日8年目を迎えるマルティネスは、通算303試合で166セーブを記録。中日も全力で慰留に努めるが、魅力的な存在であることに変わりはない。
現有の外国人では退団が決まっているウォーカーを除き、5選手全員が残留。ヘルナンデス、オスナにマルティネスが加われば、12球団でも随一の勝ちパターンを形成することができる。
球団は今オフのFA補強については見送る方針。だが、台湾U23代表の張峻瑋(ちょう・しゅんい=ジャン・ジュンウェイ)投手(18)の育成での獲得も目指しており、マルティネスやモイネロのように、育成出身からチームの大黒柱に育つような逸材の発掘にも余念がない。この日の試合後、後藤球団社長は「このオフ、できることがないかを考えて、実行に移していきたい」とサポートを示唆。日本一奪回へ、的確な戦力補強の可能性を探っていく。
◆ライデル・マルティネス(Raidel Martinez)1996年10月11日、キューバ共和国生まれ。28歳。国内リーグから17年2月に育成選手として中日入団。18年4月に支配下選手登録。22年に39セーブで最多セーブを獲得。17、23年WBC、19年プレミア12代表。通算303登板で14勝18敗、166セーブ、42ホールド、防御率1・71。193センチ、93キロ。右投左打。年俸2億3000万円(推定)。