◆SMBC日本シリーズ2024第6戦 DeNA11―2ソフトバンク(3日・横浜)
貯金42の絶対王者が、貯金2の挑戦者に敗れ去った。ダイエーから球団譲渡された05年以来、過去7度の日本Sでいずれも日本一の栄華を誇ったソフトバンクが、初めて悔し涙を流した。2連勝から4連敗。143試合のレギュラーシーズンで一度しかなかった“最多タイ連敗”で2024年の幕を閉じた。「敗戦の責任は全て僕にある。選手はよくやってくれました」と小久保監督が声を絞り出した。
12球団最多607得点の打線が、防御率リーグ5位(3・07)の相手投手陣にひれ伏した。6試合で14得点。右足首捻挫の5番・近藤は、9月15日以来の左翼守備に就き、3打数2安打と首位打者の威厳を示した。3番・柳田も4回、5月31日の右太もも裏肉離れ以来の本塁打となる2ランを放った。しかし公式戦全152試合で4番に座った2冠王・山川が、ラスト4試合で15打数無安打。指揮官は「(打線が苦しかった?)そうですね。でも、このメンバー以外では戦ってきてないので」。柳田の負傷以来の結成となった「YYK」の3~5番をねぎらった。
ナインは三浦監督の胴上げを目に焼きつけてから、横浜を後にした。4年ぶりにパの覇権は取り戻した。だが…。「シーズンを戦った選手たち(の栄冠)。そこは変わることはないと思う。胸を張って福岡に帰ってもらいたい」と指揮官。就任2年目の来季こそ、常勝ホークスは日本一の座を奪い返す。(田中 昌宏)