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石井琢朗や鈴木尚典らOBをコーチで呼びつつ斬新な策も DeNAが球団買収から13年で確立したDNA

スポーツ報知 2024年11月4日 5時30分

◆SMBC日本シリーズ2024第6戦 DeNA11―2ソフトバンク(3日・横浜)

 球団買収から13年。DeNAのDNAが確立された上での栄光だった。4年連続最下位だった11年のオフに参入。当時、春田会長は「1年目には最下位脱出。3年以内にCS。5年以内で優勝」と目標を設定。2年目の13年に最下位を脱出(5位)。5年目の16年に初CS。リーグ制覇はまだだが、13年目に日本一に輝いた。

 2年目の13年、当時の社長とコーチがベンチ裏で激しく口論したことが明るみに出るなど、当初は順風満帆ではなかった。時に、親会社から来たフロント組が練習を見守る姿を見た選手が「あの人たちが見て野球がわかるんですかね?」と失笑されたこともあった。

 親会社は新興企業。最先端のハイテク機器を次々と導入する一方で、球界や横浜の伝統も融合させてきた。16年から就任したラミレス監督が5年で3度のCS進出。優勝も見えてきた。その後、21年に就任した三浦監督を筆頭に石井琢、鈴木尚、相川など実績、経験、人気のある球団OBをコーチとして復帰させた。一方で今季から「オフェンスコーチ」を新設し、アナリスト(スコアラー)だった靍岡賢二郎氏が就任。萩原チーム統括本部長は「選手のパフォーマンスに責任を持つ部分と、試合に勝つための作戦に責任を持つのは違う」と説明。いわゆる従来の指導は経験のあるコーチに任せ、作戦面と分担させるなど刷新。またメンタルコーディネーターをベンチ入りさせるなど、球界の固定観念にとらわれない斬新な策も講じてきた。伝統と新たな試みが結実した。 

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